※※第216話:Make Love(&Sex aid).20
「あ…っあっあっ、薔ぅ…っ、」
「ん?」
ナナは甘えた声を上げて、彼へとしがみつく。
抱き返した薔は耳にキスをしてから、彼女を見つめて聞き返した。
「どっちも気持ちいいか?」
くちびるはキスできそうなくらいに近づきあって、吐息が混ざりあう。
アナルに入れられたバイブだって気持ちいいのだけど、これが彼のだったらまた比べようがないくらい気持ちいいのだろうし、やさしい声で問いかけられたが意地悪だとナナは思ってしまった。
「んんん…っ、」
突かれながら首を横に振った彼女は、さらにつよくしがみついて上擦った声に素直な気持ちを乗せる。
「薔のが…っ、すご…っ、気持ちい…っのっ、……薔の…でっ、おかしっ…くっ、なっちゃ…っ、あ…っあっん、」
「そっか…それならもっと奥までたくさん突いてやんねぇとな?」
背中を撫でるとアナルバイブの振動は少し弱めてから、薔はピストンをますます過激にした。
「あ…っ!?あっ…あっ、あああ…っ、」
ナナは無我夢中で彼にしがみつくと、絶頂を得る。
「あんんっっ!」
「……っ、にしても、きついな…」
イっているあいだにも、薔は動きをより一層深く速めた。
パンパンッ…パンッッ――…
「あ…っあっ、あ…っ、あっん…あっ、待っ…えっ、あ…っ、」
一息つく間もなく激しくされ、ナナの嬌声も止まる処を知らない。
「ばか……ここで待てるほどの余裕なんとっくにぶっ飛んでんだよ、」
容赦なく突き挿れる薔は、彼女の両手をソファに押さえつけてきつくゆびを絡め、
…ッ…くちゅっ…
くちびるも奪ってしまった。
絶え間なく突かれる結合部から、体液が飛び散る。
舌と舌を絡めて、共にオーガズムへと向かう。
「ん…っふっ、うん…っん、」
ギシギシと軋みつづけるソファのうえで、彼と舌を絡めながらナナはまたしても絶頂を得た。
「んん…っ――――――…っ!」
「……っ、ん…っ!」
ほぼ同時に薔も、彼女の中へと射精をした。
欲しがりすぎていた迸りが、子宮まで狂おしい熱を与えたちまち虜にしてしまう。
ナナは何度でも、この熱を感じさせてほしくなっている。
「……は…っ、」
くちびるを放してゆくと同時に抜いてしまうと、薔は腕にキスをして彼女をソファへうつ伏せにさせた。
従ったナナは、肘掛けへとゆびを立て、
ヌプッ…ン…
「あ…っあ…うっ、」
アナルバイブは抜かれて振動を止めた。
ぐしょ濡れになった玩具は床へと姿を潜める。
ズッッ――――…
「ああん…っ、」
そして後ろからも、挿入されてしまい、
「おまえが可愛すぎるから…止まんねぇだろ?」
髪を撫でて、露になった白い項へとキスをしながら薔は囁いた。
囁きは甘くて、動きは激しい。
「あっ…あんっあっ、は…っあっ、」
ただただ、彼だけを感じながら、これこそが至上の悦びだった。
くちびるが伝う肌も余すところなく、彼のもので、痺れて融け出す感覚まで全てナナは薔に差し出していった。
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