※※第216話:Make Love(&Sex aid).20
「……っあ、出る…っ、」
吐息混じりに言葉にして、やや彼女のあたまを押さえつけると薔は口内へと放った。
「……っ!」
「ん…っ、んんん…っ、んっっぐっ!」
溢さないように心掛けて嚥下しつつ、彼のを飲んでいる興奮や乳首を弾かれている快感や、アナルを玩具で刺激されている快感が迫り来てナナも達してしまう。
飲み下しながら腰をくねらせて、おかしくなりそうだったが薔にもっとおかしくさせて欲しくてどうかしそうだった。
「んは…っ、あ…っあっ、あ……っ、」
ふるえながらきちんと全部飲み干すと、息を荒げるナナはソファに横向きに倒れ、彼を見上げる。
「可愛いな…おまえ、」
彼女のうえになった薔は、両手を縛っていたネクタイを解き、アナルバイブはそのままに濡れたパンツを脱がしてゆく。
この体勢なら、一つだけ赦されることとなったおねだりもすぐに聞き入れてもらえるだろう。
期待に火照る彼女の自由になった両手を取って、ゆびを絡め、やさしく微笑みかけた薔は囁きとくちづけを落とした。
「愛してるよ、ナナ…」
…ッ…じゅっ…ちゅくっ…
「ん…っん、ん…っうっ、」
やわらかく絡め取られる舌は濃密な熱を帯びて、重なるくちびるも堪らなく気持ちがいい。
時折舌を吸われると、愛欲が高まる。
聴覚を撫でるリップ音は、玩具の振動音をかき消すくらいに凄艶だった。
きゅっとゆびを絡めて、ディープキスに酔いしれる。
ナナの中はますますひくついて、しきりに彼を求めて蜜を差し出していた。
「は……っ、」
そうっとくちびるを放してゆけば、唾液が細く糸を伸ばして煌めいた。
薔は今度はやさしくくちびる全体を包んで吸うようにくちづけて、放してから、ふっと笑って見せる。
「き…っ、聞いて……らしたんっ、ですか…っ?」
「ん?何を?」
一人で待ちわびていたときの告白を彼は聞いていたのではないかと、ナナは思ってしまった。
そうではなくて、きっと、素直な想いが交差しただけなのだろうけど。
「つうか、おねだりはまだなのか?」
ドキドキしてしまい、ナナがもじもじするほどに薔は愉しそうにしている。
「あ…っん、あっあ…あっ、」
耳や首筋へと戯れみたいなキスを何度もされて、不意に棘のようなキスで痕もつけられながら、ナナは甘えた声でせがんだのだった。
「薔が…っ、欲しい……ですっ、」
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