※※第167話:Make Love(&Honeyed).95






 ちゅっ…くちゅっ…

 「は…っ、んっ…」

 やわらかく、舌と舌が絡んで濡れてゆく、じわじわと。

 彼の手は髪を撫でながら胸元へと辿り着く。
 鼓動は伝わりあう、速く脈を打ち。



 くにゅっ…

 ディープキスの最中、服の上から胸が揉まれだした。

 「ふ…っん、……んっ、ん、」
 感じたナナの躰は跳ねる。

 くいっ…

 薔は彼女の顎を下から持ち、さらに上へと向けさせてから、両手で胸を愛撫し始める。



 「んんんっっ…」

 服の上からでも、ひどく感じてしまった。
 下着は既にびしょ濡れで、もしかしたら彼にまで手に取るように伝わってしまっているかもしれない。





 硬く起った乳首は、衣服越しでもわかるくらいとなり、

 クニッ…

 ゆびでちょっと擦られる。


 「ん…っん、んぅ…っ、」
 やわらかな快感は、直に触ってほしいという欲望を連れてくる。
 じれったくて気持ちいい、気持ちいいからじれったい、淫靡な相乗効果だ。



 「はあ…っ、あ…っ、」
 やがてくちびるが離されると、唾液は糸を引き、またやさしくくちづけられる間もずっと、胸は愛撫されていて、

 「やっぱおまえも熱あんじゃねぇのか?」

 笑った薔は彼女のブラウスのボタンを外してゆく。

 「ふたりしてすげえ熱くなってる…」






 「あ…っ、あっ…っ、」
 髪にキスをされ、ふるえたナナは彼のシャツをきゅっと掴む。

 「脱がしてもいいぞ?」
 熱の籠る視線を送り、薔はふっと吹き掛け、

 「ん…っ、寒く…ないですか?」
 とか確認しつつもナナさんは、彼にもたれて少し横向きになると素直にボタンを外し始めちゃったり。


 「おまえとくっついてるから心配いらねぇよ…熱しか感じてねえ、」
 今度はおでこにキスをして、先にボタンを外し終えていた薔は容易く、片手で彼女のブラジャーのホックを外す。

 熱い肌に熱いゆびが触れ、躰は甘く身震いした。






 結ばれたリボンがブラウスを淫らに留め、ブラが上にずらされれば白い乳房が零れでる。
 彼はすでにネクタイを外していたため、手こずりながらもボタンを外してゆくとシャツははだけ、頼もしい胸元が覗きナナはうっとりと魅入る。


 くにゅっ…

 露になった乳房は、やわらかく愛撫されだし、

 「あ…っん、」

 ふるえたナナは、彼のシャツをまたまた掴む。


 「おまえは?…寒くねぇのか?」
 熱っぽく意地悪く笑って、薔は確かめてくるから、

 「はぁ…っあ、あん…っ、」

 乱れた息づかいに混ぜ、ナナは振り絞った。

 「あ…っ、熱いっ…ですよっ、すごく…っ、ン、あ…っ、」

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