※※第167話:Make Love(&Honeyed).95
ナナは教室に戻ってから、こけしちゃんに改めて白い粥の作り方を伝授してもらった。
よしきたぁぁとばかりにこけしちゃんは、丁寧にオーソドックスなお粥の作り方を教えてくれました。
「ナナちゃぁん、お粥にお砂糖はねぇ、入れなくていいんだよぉぉ?」
「でも、お砂糖って白いし…」
「三温糖っていうぅ、白くないお砂糖もあるからぁぁ。」
「な、なるほどーっ!」
どうやらヒロインは、白いものを入れれば必然的に白くなると思い込んでいるようだ。
白いと言えば、思い付くところで塩もあるけどね、ひとつまみとかならそら美味しくなると思われるが。
……前回白く作れたのはもしや奇跡だったのか?
「詳しく紙にぃ、書いてあげるねぇぇ?」
「こっ、こけしちゃんさまーっ!」
口頭で伝えただけでは心配だったため、こけしちゃんはイラストつきのレシピまで作成してくれたのだった。
――――――――…
「薔っ!帰りましょう!」
最終授業が終わるとすぐに、ナナは彼の教室までお迎えに参上した。
土曜日の授業は半日ということもあり、早めの放課後となりました。
「うん…」
微笑みかけた薔は、おそらく朝より熱が上がっていると思われる。
(かっ、か〜わ〜いい――――――――――っ!)
とか言ってる場合じゃない!
「だっ、大丈夫ですか!?辛いようでしたら、おんぶしていきましょうか!?」
慌てふためくナナは心配性というか、なんというか。
「帰ったらおまえが乗るか?」
「どひゃあああ!」
それはもう熱を帯びた雰囲気で、彼はさらりと返し、
「お昼にさっそくわたくし、おかゆ作らせていただきます!」
「楽しみだな。」
ふたりは手を繋ぎ、ナナが薔へとくっつくようにして仲むつまじく帰っていきました。
(おんぶのあたりからすごいやりとりが聞こえましたが…、くれぐれもお大事になさってください……)
周りはあたたかく、見送っていたんだとさ。
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