※※第197話:Make Love(&Passion).115
「あああっっ!」
戦慄き、ナナは絶頂を得た。
「く…っ!」
彼女の絶頂を許した薔も、ほぼ同時に射精をする。
「あ…っあっあ…あっ、は…あっん、」
待ち焦がれた絶頂は、しばらく継続し、ナナは子宮目掛けて注ぎ込まれる熱い迸りに感じすぎて全身をふるわせつづけた。
それでもまだまだ、彼に支配されたくて中を収縮させている。
「あっあっあ…――――――っ…っ…」
中に出されながら乳房を揉みしだかれ、嬌声を上げるナナはつまさきまで痙攣しているみたいだ。
グイッ――――…
「もっと、くれてやるよ…」
挿れたまま腰をさらに上げさせ、押さえつけるようにして薔は激しく突き上げる。
パンパンッ、パンッッ――…
「ん…っ、ああ…っん、あっん、あ…っっ、」
ふたりがぶつかりあえば、体液で濡れて艶を帯びたソファがギシギシと軋む。
「ここ、泡立って…垂れてきてるけどな、」
次々と喘ぎを上げる淫らなくちびるに、くちびるを寄せて、
「おまえん中には俺の…ちゃんと残ってるから安心しろよ……」
微笑んで囁いた薔は彼女へとくちづけた。
「ん…っん、ふ…うっん、」
絡まる舌と舌も、何度も合わさるふたりの性器も、いやらしい音をリビングへと響かせている。
妖しく言い聞かせられ、ナナの中はより一層彼を感じてしまった。
残されている……その行為を、もっともっと重ねてしまえば、いつかは――――――…
攪拌されて蕩けたソコは、“はい”と応えるかのように狭まって彼へとしがみついた。
「んんんっっ!」
ディープキスに夢中になりながら、ナナがまたしても絶頂を得ると、
「……っ!」
薔も勢いよく射精をして、窒息寸前でいったんくちびるは放されていった。
「はぁ…っ、はぁ…っ……」
荒くなって熱く濡れた吐息のなかで、唾液が細い糸となり愛欲の煌めきを見せる。
また子宮まで彼でいっぱいにされ、おそろしいほどに満たされているのにナナはしきりに彼を求めて止まない。
「ん……」
堪らずに、すぐにくちびるを重ねる。
滴り落ちたふたりぶんが、ソファのうえで揺れ動く。
「……っん、ん…っ、」
ゆさゆさと腰を合わせて、惜しみなく呼吸をも奪いあった。
濡れた肌を這う、ゆびが、ふるえる脚へと食い込む。
繋がったふたりが激しく動きすぎているため、テーブルの上のチラシはいつの間にか床へと舞い落ちてしまっていた。
肝心の内容については、明かされないまま淫音でフェードアウトといきましょう。
…――That's nice work surely!
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