※※第197話:Make Love(&Passion).115
みんなで仲良く夕食も、ふたりで後片付けも終えた後です、
寛ぎの時間です!
ぷるぷるぷるぷるっ…
ピンク色(ピンク色……)のチラシを手にしたナナは、真っ赤になってふるえていた。
花子と豆はなにかしらを感じ取ったのか、お部屋で寄り添ってお休みタイムである。
「こっ、こちらで、薔が一日アルバイトをなさるのですか…!?」
鼻息まで荒くして、ナナは確かめた。
「おまえの返答次第だけどな?」
ソファに並んで座って、薔は彼女の反応から返答はだいたい予想できておりましたが、
「是非ともお願いします――――――――――っっ!」
うーっ、ぅーっ…(※今から萌えて堪らんエコー)
昂るナナは声を張り上げたのだった。
「わたしが楽しみすぎて、どうしましょう!」
萌えによりふるえるナナは、チラシを破りそうな勢いだ。
「……わかったよ、」
その姿に笑いを堪える薔は、一日アルバイトを引き受ける模様です!
肝心の内容については未だ明かされておりませんが。
「おまえのために稼いでくるか、」
彼女を見ながら、彼がやさしくこんなことを口にすると、
「なんか夫婦みたいですね!」
はしゃぐナナはつい、言っちゃった。
「ぎゃあああああ――――――――――っ!」
「おい、」
言った張本人の雄叫びが、轟いた。
ナナはひとまず、恥ずかしいなんてもんじゃないあまりにチラシの下に潜り込みたい気分になったが、頭のてっぺんくらいしかそれでは隠せません。
「すすすすすすすみません!ついっ!」
耳の穴から蒸気が沸いて出るくらいに、ナナは照れた。
くどいようですが言った張本人なのに。
「おまえが驚いてどうすんだよ、」
と、薔は呆れたように彼女を見たかと思いきや、
「……っ、」
照れが移っちゃったのかみるみる頬を赤らめ、隠すようにソファの肘掛けへと顔をうずめた。
「いきなりやめろよ、ばか……」
「し、死んだふりですか!?」
まだ耳まで真っ赤っかのナナだが、チラシをテーブルの上に置き身を乗り出して食いついた。
ちょっとした形勢逆転か。
「……ほんとに死ぬかもしんねえ……」
耳まで赤くなっているような気がしてならない薔は、ぽつりと返す。
「ダメです!薔が死ぬならわたしも死にます!」
さらに身を乗り出し、ナナは必死になって応える。
「………………。」
「薔ーっ!」
……このふたりは決して、劇の稽古とかをしているわけではございませんので。
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