※※第194話:Make Love(&Thickness).113








 …――――――ふたりで重なって掛けた毛布が、もぞもぞといやらしく動いていた。
 隠されていないシーツのうえや床には、互いの寝衣が無造作に散っている。



 …ッ…ジュッ…クチュッ…

 「ん…ンっ、は…ん…っっ!」

 ブランケットの中から、たくさん濡れた秘部を舐められる音が響いていた。
 ナナはイけてしまう。
 隠れているとは言えども、水音はとてもいやらしい。
 気持ちよさに彼女の脚がふるえれば、毛布も揺れ動く。


 舌で弾かれて、時折吸われるクリトリスは、膨れてじんじんと熱くなり、どこまでも敏感にされていった。
 伸ばされた手では乳房を愛撫され、ゆびで乳首を弾かれてしまいナナはもう快感に堪らなくなっている。

 「んっっ!」
 またイけてしまった彼女は掴んだ枕を口元に当て、懸命にイキ声を押し殺した。
 イってすぐに、入り口を撫でたゆびがゆっくりと中へ滑り込む。

 「……っふ、ん…っ、」
 枕を咥えてナナはまだまだ声を押し殺す。

 グチュッ…プチュッ…

 けれど彼のゆびがヴァギナを乱し、愛液を絡めて聞かせる音はあまりにも淫靡だった。
 かき出される蜜たちは時に吸い上げられ、取り込まれてゆく。

 (あ…っあ、ダメ…っ、おかしくなっちゃう…っ、)
 快感に泣いて、艶かしく躰を捩ったナナは、

 「んんン…っ、」

 くしゃっ…

 とブランケットの中で彼の髪を、伸ばした片手のゆびで乱した。

 くすっと笑って吐息でも撫でると、薔は抜き差しの速度を速め、陰核をやさしく執拗に舌で愛撫し始めた。

 「んんっっ!んっ…ン、」
 ナナはまたしても達してしまい、導かれた潮吹きが薄暗いシーツへと飛び散った。
 「は…っうん…っ、」
 思わず枕から口を放してしまってから、また夢中になって咥え彼女は声を押し殺している。


 (あ…っ、イく…っ、イっちゃうう…っ、)
 そしてまたすぐに、達しそうになり躰を反らしたのだけど、

 「……は…っ、」

 薔はゆびを抜き、くちびるを離していってしまった。



 (あ…っ、そんな…っ、)
 寸止めされてじれったすぎて、思わず枕を離したナナは息を荒げている。

 「おまえばっかイってんじゃねぇよ…」
 濡れたゆびを舐めて躰を起こし、ブランケットから顔を出した薔は一度乳首へとくちづけて、促した。

 「俺のも舐めるだろ?」
 彼は息を荒げる彼女のくちびるをゆびで弾いて、微笑み確かめ、乱れた髪を片手でかき上げる。



 「ん…っ、」
 頷いたナナは興奮し、このままフェラチオかと思いきや、

 「乗りな?俺もまだおまえの舐め足りねぇから…」

 どうやら、シックスナインの模様であります!

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