※※第189話:Make Love(&Make Love!).10.5









 「真依さん…っ!」
 「あ…っん、こら…っ、」
 大喜びの屡薇は、腰づかいを速める。

 グチッ…グチッ…

 「はっあ…っあ、ダメ…っ、待って…っ、」
 奥を突かれて、真依は彼の浴衣を掴んで乱し、

 「待てない…真依さんが悪い、」
 荒く息を零れさせ、屡薇は夢中になって腰を振っている。




 「ああ…っ、あ…っ、」
 不意に躰を跳ねさせた真依は、彼にしがみついて絶頂を得た。

 「あっっ!」





 「……っ!」
 すると屡薇も射精をして、避妊具の中は熱くなる。

 「は…っ、あ…あっ、」
 膨張した熱はとても愛おしく、もっと感じていたかったが抜かれていってしまい、

 「気持ちよかったね…」

 彼女を抱きしめた彼は笑ってやさしくキスをした。


 (なんかもうこれ……敵わないなぁ……)
 イメージ子犬再びで、内心では微笑ましく思いながら真依は耳や頬へとキスをされるがままになっている。





 「ところで、屡薇くん…」
 「なに?」
 そして、キスに身を任せていたが、ふと気になっても聞けずにいたことを、真依は彼へと尋ねてみた。

 「屡薇くんて……あの、薔くんて子と仲良いけど(しかも薔薇になるし、お姉ちゃんと名前似てるしあたし的には左右逆だけど)、あの子もひょっとしてヴァンパイアとかハーフとかなの?」

 と。





 屡薇はあっけらかんとして、コンドームを処理しながら答えた。

 「いや、薔ちゃんはれっきとした人間だけど、嫁さんは立派なヴァンパイアだよ?」








 …………え!?
 見た感じはどう考えても逆っぽいのに!?

 真依はあんぐりと口を開けた。
 嫁さんで通じました。


 「そういえば真依さんは、薔ちゃんたちとお友達のあの子は何の先輩なの?向こうのが年下じゃん?」
 ここで、屡薇もずっと気になっていたことを尋ねてみたのだが、

 「ひっ、ヒミツ!」
 「え〜、俺は教えたのに。」

 まさか「腐女子の先輩だよ」とも返すわけにはいかず、人差し指を立てて頬に寄せ、真依は苦し紛れをしてみせた。




 「てかこのコンドームも使っていい?」
 「何に使うの!?」
 「わお、真依さん、言葉責め?」
 「はぁぁぁぁあ!?」

 あと二つほど、ばっちり用意はしてきてありますので。

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