※※第188話:Make Love(&Make Love!).10








 「……ん…っ、」
 露にした彼の自身を、手でゆっくりと扱きながら、ナナは舌を這わせていった。

 「やらしい視線は、こっちだろ?」
 頭を撫でていた手で、彼女の視線を自らの視線と合わせ、薔は妖美な笑みを浮かべる。
 彼の髪は濡れているから艶めいて、色っぽくて、ナナをどこまでも興奮させてゆく。

 「ん…っ、はぁっ……」
 羞恥の混じった上目遣いで彼を見ながら、ナナは伸ばした舌を猥りがわしく這わせている。



 「可愛い顔して舐めてんな…」
 しなやかにやさしく、髪から頬へと向かってゆびを滑らせてゆくと、

 「咥えて……」

 薔は吐息と共に囁きを落とした。


 「ん……っ、」
 手で支えて、ナナは先っぽを口に含む。
 猛るソレに視線を落としてしまっていることに気づき、慌てて視線を彼の視線と絡めながら、

 「……んん…っ、」

 グププッ――――…

 ナナは深く、咥え込んでゆく。




 「ん…っ、んく…っ、」
 そして口を動かし、吸い上げ、喉を鳴らして、

 「は……」

 彼女の髪にゆびを絡めた薔は、ふと、息を上げた。

 切なげに瞳を閉じ、ふるえた彼の姿にまた興奮し、ナナは動きを速める。
 口内に感じる鼓動も、速くなったようだ。

 彼女の動きに合わせて、はだけそうな浴衣から胸の谷間が覗いている。



 キュンキュンと感じっぱなしで、疼いてふるえて仕方ない中は次々と蜜を溢れさせ、

 「んは…っ、」

 吸いつくようにしてくちびるを離していったナナは、手でやさしく扱きながら彼のモノをうっとりと見つめた。

 「すごい……れす…っ、」







 するといきなり、

 「…――――おまえの口ん中…いつもより熱くなってんな、」
 薔はちょっと強引に、彼女を抱き寄せた。

 「あ…っ、」
 ナナも彼にしがみつくと、後ろで浴衣は捲り上げられていって、

 「つうことは……ここも?」

 ヌグッ――――…

 膣口から少しゆびを入れたところを、撫でられる。



 「あ…っあ、っん、あ…っ、」
 愛液はゆびに絡み、グチュグチュという音が聞こえてくる。
 ナナの中には瞬時に彼の感覚が蘇り、今すぐにでも欲しくなる。
 おかしいくらいに、脚まで濡れている。


 「まぁ、ここはいつでも最高に熱くなってるよな…」
 ゆっくりと、ゆびを離してゆくと、

 「ナナ…」

 あたまを撫でながら、薔は耳もとでそっと囁いたのだった。

 「挿れていいぞ……欲しくて仕方ねぇんだろ?」

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