※※第188話:Make Love(&Make Love!).10
ハリーは男湯にて、日本の紳士や若者やちびっこにまで胡散臭く声を掛けまくったため、最終的には貸し切り状態となり満足げに風呂を上がってきた。
浴衣は前と後ろを反対に着てきたため、お尻が危なっかしい様子で慌てた醐留権先生が着付け直してあげました。
帯はこれでもかと言うほどの固結びとなっており、解くのにいささか手こずった醐留権は刹那、ハリーの高い鼻をへし折りたい衝動に駆られた。
けれど暴力は嫌いなので踏みとどまりました。
気晴らしのため豆と共に外の景色を眺めに行った薔だったが、女の子からマダムにまで騒がれたため面倒くさくなってすぐに帰ってきた。
そして、おっぱい揉み揉みと温泉を堪能した乙女たちが、ほんのりぴんく色の肌で戻ってからは、
白薔薇の間にみんな集まり、甲州牛やほうとう鍋で豪華な夕食と相成りました!
ここではもちろんカップルごとに、並んで座ることができていた。
「……おまえ、そんな可愛い姿で部屋の外歩くなよ…」
「えええっ!?」
湯上がり浴衣姿では、ナナは廊下を歩くお許しすら出してもらえず真っ赤となり、薔はご機嫌ななめとなる。
しかしここぞとばかりにふたりはイチャつき始めます。
「羚亜くん!美味しそうだねっ!」
「うん!俺、本場のほうとうって初めて食べるよ!」
バカップルはご馳走を前に、テンションが上がっている。
「あぁぁ、やっぱりぃ、男たちはまだほとんど浴衣じゃないぃぃ…」
「さ、桜葉の浴衣姿は、やはりとても可愛いね。」
浴衣姿はハリーのみで、残念がるこけしちゃんを醐留権が口説いている。
「すごいですね、こんなに立派な地酒まで…」
「実穂子サンに乾杯しマース!」
感心の葛篭先生とハリーは、興味津々で山梨の地酒、“春鶯囀”を眺めている。
醐留権は登紀子叔母さんの旅館である手前、アルコールに手を出すわけにもいかない。
花子と豆にもちゃんと、わんちゃん用に調理された地元食材を使ったご馳走が運ばれてきました。
仲良く夕食タイムはラブも弾んで、早いのかゆったりなのか、わからないような楽しい時間は過ぎていったんだとさ。
[ 358/537 ][前へ] [次へ]
[ページを選ぶ]
[章一覧に戻る]
[しおりを挟む]
[応援する]
戻る