※※第188話:Make Love(&Make Love!).10








 聞き耳を立てていたが特に言葉責めも喘ぎ声も聞こえては来ず、乙女たちは夕食の前に一度温泉を堪能することにした。
 葛篭先生は真剣に動画編集をしていることもあり、花子と共にお留守番である。


 「あぁぁあぁ、隣も男同士でみっちりぃ、お風呂に入ればいいのにぃぃ…」
 「大丈夫だよ、悠香ちゃん!ご飯の後ならきっと入るから!」
 現時点で非常に残念がっているこけしちゃんを愛羅が慰めながら、ふたりとも服を脱いで丁寧に木製のロッカーへと入れてゆく。
 脱衣場には運よく、他の宿泊客の姿もない。


 もじもじするナナは、キスマークを隠すように服を脱いでいるのだが、つけられてしまったものはもうどうしようもなかった。



 にんまり(ぃぃ)と笑いあったこけしちゃんと愛羅は、ナナの後ろと前を固め、

 「ナナちゃぁん、おっぱいおおきくなったねぇぇ?薔くぅんのおかげだねぇぇ。」
 「あ…っ、ちょっと、こけしちゃん…!」
 「いいなあ、きれいでやわらかそう!」
 「モモちゃんまで…ダメ、ですって…!」

 ブラジャーを外したとたん、こけしちゃんは後ろから、愛羅は前からナナの胸を揉みだした。
 ばれたら確実に殺される(こけしちゃんの場合はそれ相応に変換を)とか思いながら、はしゃぐ乙女たちの揉み揉みは止まらない。

 「揉まれるとおおきくなるってぇ、言うもんねぇぇ?」
 「や…っ、もう…っ、やめてってばっ……」
 「お嬢さーん、こんなとこにキスマークまでつけちゃって、えろすぎやろ!」

 おまけにナナがちょっとだけエッチな声を上げるため、こけしちゃんと愛羅は興奮してしまった。


 そのうちに、

 「こけしちゃんだって、醐留権先生に揉まれてるくせに…!」
 「ゾーラ先生ぇは最近ぅ、忙しくてあんまり揉んでくれないもぉぉんぅぅ。」
 「え〜?なら、あたしたちがいっぱい揉んでやる!どれどれ?悠香ちゃんもええ乳しとるのう!先生に揉まれてこうなったんか!?」
 次のターゲットは、こけしちゃんとなった。
 積極的に両手をわしゃわしゃと動かしながら、迫る愛羅はエロおやじと化している。

 「ほれ、三咲さんも遠慮なく揉んでみ!?やわらかくて気持ちええで!」
 「ほんとだ、やわらかい!」
 「やぁぁんっっ…」
 脱衣場で、胸を露にしながら乙女たちはイチャついている。
 これぞ女の園。












 「あ…っ、要さん、そこ……いいっ!」
 ぶるりとふるえた羚亜は、思わず声を上げた。
 「ここかい?羚亜…」
 彼の上となった醐留権は、ふっと笑うとグイグイと攻める。

 「や…っ、それはちょっと…痛っ、」
 「すまない、強くしすぎたようだ、」
 するとだんだんと力を入れすぎてしまったため、羚亜はちょっと身を捩り、醐留権は力を緩めた。



 「………………。」
 背中にマッサージを受けている羚亜と、マッサージをしている醐留権をひどく呆れた様子で眺めていた薔は、

 「……外行ってくる…」

 低い声で呟き、豆を連れて部屋を出て行ってしまった。


 「ちゃんと何処へ行くのか、告げて行ったな…」
 「要さん!それ痛いって!」
 マッサージは続いていた。

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