※※第186話:Make Love(&Spume).108








 髪を洗いあった後には、ボディソープを泡立てた。
 甘い香りが混じりあう。

 やがて泡はなめらかに、肌を包み込んでゆく。

 「あ…っ、あ……あっ、ン、」
 洗いっこの最中、泡と一緒に肌を撫でられナナはどうしても喘いでしまった。

 「あんまエロい声上げんなよ、洗ってるだけだろ?」
 彼女の躰のうえで、泡を使ってしなやかに手を動かし、余裕たっぷりに薔は笑っている。




 「そん…っな、あ…っ、」
 ナナも負けじと彼の躰を洗ってあげるのだが、我慢したぶん余裕はどんどんなくなってゆく。

 ふるえてしまう手を、一所懸命に動かし、

 「……っん、……んう…っ、」

 途中、濡れたキスは落とされ。



 脚と脚は絡みあい、泡は時に舞いながら床へと落ちる。

 ヌルッ――――…

 すでにヌルヌルとなっていた秘部へも、臀部から手を滑り込ますように泡を塗られ、

 「あ…っ、や…あっん、」

 ナナはビクンッと躰を跳ねさせた。



 「つっても腰は動いてんぞ?」
 薔はわざと、前からも手を滑り込ませる。

 「あ…あああっっ、」
 洗ってもらっているというのに、ナナは気持ちよさに腰をくねくねと動かしてしまう。


 「脚も、自分から開いてんな…」
 泡を太股へもつけながら、囁いた薔は耳へとキスをして、

 「ああっ…――――っっ、」

 わかってはいるのだけど、止められない。



 クニッ…クニッ…

 腰を動かしていると、泡越しに乳首は彼と擦れて、

 「あっあ、い…っ、イっちゃ…っ、あ…っ、」

 まるで乳房で洗ってあげているような感覚にも捕らわれながら、ナナは達してしまった。

 「あっっ!」

 ビクンッ――――…!






 反らした躰はさらに彼と擦れる。

 「は…っ、あ…っ、あっ……」
 つまさきまでふるえてしまい、立っているのがままならなくなりそうだ。

 「ほら、おまえも手ぇ動かせよ…」
 それでも容赦なく引き寄せられ、

 「あ…っっ、は…あっ、」

 ナナは懸命に、泡のついた両手を動かし始めた。

 「ん…っ、はっ…ン、」
 そしてまた、くちびるを触れあわせて舌と舌を絡める。

 真っ白な泡はじゃれつくみたいで、躰と躰をなめらかに擦りあわせることができる。





 「はあ……っん、」
 悩ましげに動いてしまう腰も、融けそうなくらいに泡にまみれていた。

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