※※第181話:Make Love(in Landing).104







 「どっちに入ってもすげえ気持ちよさそうだよな…」
 口内と膣内で、薔はゆびを動かすと、

 「まずはこっち?」

 少し深くへと滑り込ませたゆびで舌を撫でた。



 「……ん…っ、」
 妖しい問いかけに、ナナは自然と頷いてしまい、

 「へえ…楽しみだな、」

 吹き掛けた彼はどちらからもゆびを抜いていった。


 「は…っン、ぅん…っ、」
 吹いた潮はスカートを濡らし、尚も垂れて艶めいた。













 跪いたナナは、壁へともたれる彼の自身を露にしていった。
 こんな場所で、これから始める行為に思いを馳せた彼女は思わずごくりと息を呑む。

 「しっかり濡らせよ?」
 ふるえる手で成される淫らな作業を、薔は笑いながら見下ろしていた。

 「は…いっ……」

 やがてひどく火照った顔で、吐息のように応えたナナは大きく口を開けて咥えていきました。

 チュッ……グププッ――…








 「ん…っ、んっ……」
 夢中になって吸いつき、口を動かしていた。
 唾液をきちんと使えば、最愛の彼のモノはきちんと濡れてくれる。
 より一層欲情し、ナナは痺れてしまいそうな舌で愛おしい鼓動を感じている。


 「は……」
 彼女の頭上へと、薔の乱れた吐息は零れ。

 「んんんっっ…」

 グポッ…グポッ…

 喉の奥まで突かれても構わない一心で、ナナは彼のモノを扱く。
 熱くなった舌で、愛撫をするように、例え苦しくてもまんべんなく濡らすように。
 行為は熟れてゆく。



 途中、階下で誰かの足音が響いた気がしたが、高くまで昇ってくることはなかった。
 危うさを、盛り上げはしたが。


 「ちゃんと…濡れてきたな?」
 彼女のあたまを撫でて、薔は確かめてくる。

 「ん…っ、」
 上を向いて頷いたナナは、潤んだ視線で喉を鳴らす。


 「……く…っ、」
 躰をふと、ふるわして、彼は彼女の髪へとゆびを絡め、

 (あ…っあ、すごい…っ、)

 舌で感じたナナは、深く咥え込んでいった。






 「……っ!」
 薔は彼女の口内へと放つ。

 「んん…っ、ん…っ、」
 流し込まれる精液を、ナナは一心不乱に嚥下する。
 大きく動いた喉へと、汗は伝っていった。

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