※※第174話:Shout of Love.1








 (どうしよう…、全然解けないよ……)
 縄を解こうと、ナナはずっと四苦八苦していた。
 もがけばもがくほど、体力は奪われてゆくみたいだ。
 すでに全身は、だるくて仕方がない。


 それでも、

 「薔……」

 彼のことを想いながら、ナナは根気強く縄を解こうとしていた。
 会いたいという、ただその一心で。


 静かな部屋へと、彼の名前を呼ぶ声を、何度響かせたのかもわからないほどに。














 ――――――――…

 醐留権御一行が乗ったベンツは、渋滞に巻き込まれていた。
 どうやら、少し先の道路で雨によるスリップ事故があったようだ。



 「ぜぇんぜん、進まないねぇぇ…、あかりちゃぁんはもう着いたのかなぁぁ?」
 困り顔の、こけしちゃん。
 じつは、あかりも兄の制裁にナナが捕らわれている場所へと駆けつける予定だったのだ。


 地下室がついているというその建物は、ここからさほど遠くはない場所に建てられていた。
 もっとも、元はホテルだった建物を勇真たちの祖父が買い取り、地下室は自らの手で増設したものらしいが。


 いずれにせよ、彼らのやっていることはいくらヴァンパイア相手といえどもれっきとした犯罪だった。




 車内には未だ、緊迫した雰囲気が流れている。
 しかしまだいっこうに、車は前進できずにいる。














 ――――――――…

 ヌグッ…ヌグッ…

 ゆびは優しい動きで、パンツの上から刺激してくる。



 「ん…っ、っん、」
 ビクビクとふるえながら、真依は必死で声を抑え、

 「声我慢させるとかさ、燃えるんだよね…」

 プツンッ…

 屡薇はブラジャーのホックも外してしまった。
 汗ばんだ双丘が零れでる。




 むにゅっ…

 乳房は揉まれだし、

 「んあ…っ、」

 真依は躰を反らす。




 「柔らかくて気持ちいいよ…」
 胸を揉みしだきながら、下では生地と擦れるようにヌルヌルと屡薇はソコを撫で、

 「ねぇ、ここ、直接触れてみてもいい?」

 クンッ――――…

 わざとらしくパンツをゆびで引っかけた。





 「ちょっ…っ、あのっ、エロい…っ!」
 「エロいことしてんだから当たり前じゃん?」

 真依は恥ずかしさのあまり逃げ出したいほどだったが、屡薇は余裕の表情で笑っている。


 それがなんだか彼女には、癪に障って、

 「も…っ、ン、ばか…あっ、」

 腰を動かす真依は、屡薇のを擦ってやろうと試みたのである。



 「うわ…っ、ちょっと、真依さ…っ、」
 「さっきからずっと、当たってるの…っ、」

 くんずほぐれつの状態なのか?

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