※※第173話:Stray(&Masturbation).1







 プチュンッ…

 「はあ…っ、ン、」

 ゆびを抜く。
 潮吹きは起こらない。



 「ん…っ、んっ、薔……」
 ナナは甘えるみたいに、湿らせてしまった彼のシャツに顔をうずめると、

 「薔のが…ほしい……です……」

 そのまま眠りへと落ちていった。















 ――――――――…

 「私たちにできることか…」

 何とか、仕事を持ち帰ることで醐留権は作戦会議に参加することができた。
 ちなみに、ゾーラ先生もドリンクバーを頼んではあります。


 「むやみやたらとくっつけようとしなくとも大丈夫だろう、あのふたりなら。問題はそこではなく、障害となっている竜紀という男だな。」
 眼鏡をくいっとやった醐留権は、ココアの入ったカップを手にした。
 炭酸飲料の割合が、減ったようだ。


 「そうなんだけど、神出鬼没だから困るんだよね。」
 「しかし、この時期と関係があるのであれば、必ずまた姿を現すだろう。」
 真剣な表情で羚亜と醐留権は話しておりますけれど、今回ばかりはこけしちゃんも萌えているわけにはいきません。

 よって、

 「そういえばぁぁ、」

 腐のパワーを、閃きに変えることができた!

 「ちょぉっと胡散臭いけどぉ、ハリーさぁんって確かぁ、エクソシストだよねぇぇ?」









 「エクソシストで何とかできるのかな?」
 キョトンの羚亜であるが、以前は確かに何とかできました。

 「だってぇぇ、あの竜紀ぃってやつはぁ、薔くぅんにつよぉぉい思いを持ってるわけでしょうぅ?この場合はぜぇんぜん萌えないしぃ、一昨日も来やがんなぁぁなんだけどぉ、だったらエクソシストで何とかできると思うぅ。」
 やはり、こけしちゃん的にもまったくいただけないようだ。
 いただけないとなれば容赦ないのがこけし姉さんでございます。



 「そうと決まれば、三咲の家に向かおう。」
 醐留権は伝票を手に、立ち上がる。

 さんにんも続きます。



 なんだかんだで、きちんとポテトの皿もグラスもカップも空となっていた。

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