※※第172話:Make Love(but…Stray).99








 ズンッ――――――…!

 「…………っっ!」

 挿れられると同時にくちびるが奪われ、ナナのイキ声は彼が飲み干した。



 グッ…グッ…

 すぐに動かれだし、一息つく間も与えられずにナナは奥に向かって何度も突かれる。

 乱れきったベッドは軋みつづけている。


 「ん…っ、んっ、うん…っ、んっ…ん、」

 ナナは無我夢中になって、薔へとしがみつき、

 グッッ――…

 激しい突き上げを子宮まで感じ、達してしまう。

 「んんんっっ!」






 「……っ、は…っ、」
 収縮に堪えた薔だったが、くるしげに躰を反らした。

 弾みで離れたくちびるから、唾液は滴り落ちる。






 グチッ…グチッ…

 「あ…っ、あんっ、あっあ、はっ、あん…っ、」
 片脚を高く持って、ナナは突かれだし、

 「あああぁぁっっ!」

 すぐにまた、絶頂。



 「く…っ!」
 ほぼ同時に、薔は彼女の中へ射精すると、

 ズッッ――…

 抜いていった。

 「はん…っ、」









 「あ…っあ、あ…っ、」
 唾液を垂らし、汗だくのナナの躰はふるえが止まらない。

 「次は…後ろから突いてやる、」
 薔は彼女の躰を抱いて、四つん這いにさせると、

 「もっと上げな?」

 腰を両手で持って、命じ、臀部をさらに上げさせる。


 「ん…っ、あ…っ、」
 ナナは泣きながら、従うことで精一杯で、

 「溢れてきたよな、脚まで…」

 …ッ…ヌグッ…

 薔は両手で入り口を拡げたり狭めたりして、混ざり合った体液をわざとさらに溢れさす。





 「あっ…や、っ、やら…っ、」
 出来ることなら残してほしくて、ナナは必死になって右手を伸ばす。

 ところが、

 ズプンッ――――…

 「あっっ!」

 途中で容赦なく、パンツをずり落としバックから挿入されてしまった。





 ズプッ…ズプッ――…

 「潮…吹いてんぞ、」

 後ろから激しく突きながら、薔は息を乱す。


 「あ…っあ、っあ、あああっっ…!」
 彼の言う通り、ピストンの合間にナナは何度も潮を吹いていた。



 掴んだ枕が、引きちぎれそうだ。

 否、それより何より、心が、引きちぎられてしまいそうだ。






 彼に向かって右手を伸ばしたとき、ナナは確かに見たのだ。

 薔は笑っていたが、今にも泣きだしそうな顔をしていた。

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