※※第１７２話:Make Love(but…Stray).99

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　「…指、増やしてほしくなったか？」
　やさしい手つきで彼女のあたまをよしよしして、薔はいきなり2本を増やす。

　「あうっっ！」

　ビクンッ――――…！

　ナナは立て続けにイけていて、

　「欲しがりだもんな？おまえ…」

　彼は、彼女のトップスもたくし上げてゆく。
　汗ばんだ白い肌が、薄明かりのなかで煌めく。



　「あ…っ、あっあ、しょ…っ、薔ぅ…っ、」
　止め処ない快感によって、伝えたいことを口にすることもままならず、ナナはまるで譫言のように何度でも彼の名前を呼んでいる。

　「…ん？」
　耳にキスをして、薔は彼女を抱き返し、

　「してほしいことがあんなら…何でも言えよ？」

　片手でブラのホックを外した。

　「二度としてやれねぇんだからな…」







　くにゅっ…

　「ん…っ、あっ、やあ…っ、」

　乳房を愛撫されだし、ナナは彼の服を裂けるほどに掴む。
　離してほしくない――――…ただただ、その一心で。



　「嫌でもすげえ感じてんだな、」
　不敵に笑って、薔は彼女の胸を揉みしだく。

　「やらしい躰……」









　ビクッ…！ビクンッ…！

　「あ…っ！あっ、あ…あっ、…あっん！」

　激しくふるえながら、しばらくの間ナナはイキつづけていた。

　この、甘い匂いに、顔をうずめ、窒息してしまいたい衝動に駆られる。
　けれど、彼女にはそれがどうやってもできない定めだった。




　プチュンッ――…

　薔はゆびを抜いてゆく。

　「はうっっ！」
　ナナはカラダを反らす。



　ピュッ…ピューッ…

　何度も吹く潮が、シーツを哀しげに濡らして、

　「あ…っ、あ…ああっあ、ん…っ、んっ…ん、」

　ナナは痙攣したかのように、ふるえつづける。




　「おまえがさっき舐めた指で、ここ…いっぱい乱れたろ？」
　抜いたゆびを舐めながら、薔は露にしてゆくと、

　グイッ――――…

　彼女の脚を持って、さらに開かせた。





　「あっ…あ、…薔…っ、」
　切なく声をふるわせば、

　ちゅっ…

　そのくちびるへとキスを落とし、

　「わかるよな？おまえが悲しんでんのに、俺のはもうこんなになってんだよ、」

　グッッ…

　自らを嘲笑うかのように笑って、薔は一気に挿入してきた。

　「ほんと……酷でぇ男だよな、」

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