※※第171話:Make Love(&Pain).98
「……は…っ、はあ…っ、」
時間を忘れるほどにキスを交わして、やがてゆっくりとくちびるは離されていった。
唾液はまだ離れたくないといった様子で、糸となって繋がり、
……じゅっ…
「……っん、っ…」
不意に、くちびるを包み込むようにやさしく吸われて昂る。
「おまえはこっち…」
薔は彼女を抱き上げ、隣の調理台へとすとんと座らせてしまうと、
チュ――――…
再び、くちづけてきた。
「ん…っ、ん…っふ、」
舌の絡まりは、より一層濃厚となる。
やわらかく動く舌と舌は、キッチンからリビングへといやらしい音を響かせてゆくかのようで。
「……っは……っん、ん…っ、」
下着はもう恥ずかしいくらいに濡れて、淫らな疼きをしきりに感じている。
左手で腰を抱いて、右手を艶かしく滑らせてゆくと、
むにゅっ…
衣服のうえから、薔は彼女の胸を愛撫し始めた。
「ん…っんんんっっ…」
ナナの躰は跳ねて、キュンキュンと疼いていたソコも切なく痛くなって、
「んっっ!」
思わず、イけてしまった。
イっているあいだにも、容赦なくキスをつづけながら、
プツンッ…
薔は腰を抱いていた手でふと、何も脱がさないままブラジャーのホックを外す。
「ん……っは、」
また少しだけくちびるが離され、ふたりは甘く視線を絡める。
「ほら…、しっかり掴まって…」
「……ん…っ、」
そのなかで、くちびるを舐めて薔は囁き、
ぎゅっ…
とナナは、彼へとしがみつく。
ちゅっ…くちゅっ…
「ん…っ、は…っ、」
今度は、舌を伸ばしあうようにキスを交わしている。
すると、柔らかな肌を撫でながら、トップスもブラジャーも捲り上げられてゆき、
「ん…っあ、ダメ…っ、」
感じて仕方ないナナは、くちびるが触れあう距離で、甘えるみたいに振り絞った。
「そのダメは…止めてほしいってことか?」
妖しく笑った薔は、手の動きを止めない。
「それとも……もっとしてほしいってことか?」
囁きは、濡れたくちびるを撫で、
「あ…っあ、……っん、」
ナナは素直な言葉を、続けたのだった。
「もっと…っ、もっと…して、ください…っ……」
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