※※第169話:Make Love(&Sex aid).11






 ……かぁぁぁああっ…

 自らの耳まで赤くして、ナナはそれ以上何も言えなくなってしまった。


 「かわいい、真っ赤だな、」
 薔は赤くなった彼女の耳を、ゆびでふにふにしてくる。



 「あっ、あの、えっと…、ここ、教えてください…」
 気持ちよくてとっさに、ナナは話をテスト勉強へと戻し、

 「ん、」
 彼は急接近してきた。



 (おおおおお…!近い…!そしていい匂い…!)
 ナナのドキドキも、高鳴る一方でございます。




 そのとき、

 クチュンッ…

 興奮しすぎたためか、アナルプラグがかなりの動きを見せた。

 「……っあ、」
 ふるえたナナは、思わずシャープペンを落とす。



 くっつくほど近くにいた薔は、耳もとで確かめてくる。

 「…どーした?」





 ゾクゾクッ…

 「や…っ、あの…っ、何でも…ないですっ…」
 感じて躰はふるえ、ナナは懸命に振り絞り、

 「指まで震えてんのにか?」

 きっと何もかもお見通しの彼は、ゆびへとゆびで触れてきた。



 「んっっ…ん、」
 ますますふるえたナナのあたまで、猫耳は揺れている。

 「ナナ?」
 薔は耳もとで、容赦なくやさしく続ける。


 ビクンッ…

 反応してしまう躰は、熱くなるばかり。

 よくよく考えてみると……否、よくよく考えなくともか、自分はもっと早くからエッチな気分になっていたのだ。





 「ん…っ、ダメ…っ、」
 ふるえる声で、ナナは微かに零してしまい、

 「ダメ?…何が?」

 ゆびから滑らせたゆびで、薔は彼女の髪を揺らす。



 「あ…っ、も…っ、」
 もはやなりふり構っては、いられなくなって、

 ぎゅっ…

 彼の服を掴んだナナは、めちゃくちゃ甘えた声を掛けてしまった。

 「薔……」







 「ん?」
 静かに返した薔は、カチューシャがずれないよう、ほんとうにそうっと髪を撫でてくる。


 その手つきにも、ナナは感じすぎて、

 「……ネコちゃんでも、薔は…ご主人様ですか…?」

 とろけそうな表情で、尋ねてみた。




 「何だよ急に、」
 笑った薔は、彼女の肩を抱くと、

 「そうだな、猫は気まぐれってイメージがあるが、」

 吹き掛けるように言葉を落とした。

 「おまえの場合は従順だからな…ご主人様かもしんねぇな?」








 「んんんっっ…、薔はご主人様ですっ…」
 まるで喉を鳴らしているかのように、ナナは彼へとすり寄ると、

 「ご主人様…、お勉強なしで、エッチなことは…、して…くださいませんか…?」

 ひどくいやらしい気分のなか、素直に伺っちゃいました!






 「いいぞ?してやる、」

 抱き寄せたまま、薔は彼女の顎を持ち上げた。

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