※※第169話:Make Love(&Sex aid).11







 「……こ、これで、お勉強…するんですか…?」
 ナナは頬を赤くして、やや俯いた。

 チリン…

 赤い首輪の鈴が、可愛らしい音を立てる。

 「嫌じゃねぇくせに、何言ってんだ?」
 勉強を教える態勢で隣に並んでいる薔は、笑っている。



 「それは…そう、ですけど…」
 ナナがさらにまた少し俯けば、カチューシャに付いた黒い猫耳が微かに揺れる。

 おまけに、制服のスカートがちょっとでも動けば、黒猫の尻尾をモチーフにしたアナルプラグもその中で動くのだ。
 滑らかに塗られたローションはもう、じわじわと溢れてくる愛液と混ざり始めている。
 このままでは自分の座っているクッションだけ否応なしに濡れてしまうだろうから、羞恥も高まる。
 尻尾の部分は巧い具合に曲げられ、下着を着けていない秘所も見えそうで見えないのがまたいやらしさを醸し出していた。





 「……恥ずかしい…です…」
 ナナは吐息混じりに、口にする。

 すると、そっと手を伸ばされ、ゆびの背で頬を撫でられて、

 「ほんとおまえは、素直だな、」

 ぴくんっとふるえた彼女に向かって、薔は妖しく言葉にした。

 「恥ずかしいって言われると…興奮すんだよ、わかんねぇのか?」







 「でっ、でしたら…、言わないですっ…」
 ナナはこの恥ずかしさをどうにかするため、火照った顔で慌てて勉強に手をつけ始める。
 ちなみに只今、数学のお時間でございます。

 「ふーん…」
 彼女の様子を、見ていた薔は、

 チリンッ…

 頬から滑らせたゆびで、首輪についた鈴を揺らした。





 「な…っ、何を…なさっ…」
 ナナは真っ赤になって、彼を見る。

 「いいから続けろよ、」
 薔は有無を言わせぬ微笑みで、促す。



 ううう…っ

 言われた通りに、ナナは何とか問題を解いてゆき、

 つんつん…

 猫耳をゆびで突っついたりして、彼は構わずちょっかいを出してくる。

 「よく似合ってんな?」








 「ちょっ、あの…っ、…恥ずかしいんですけど…っ!」
 沸き上がるほどのナナは、どうやっても勉強を中断せざるを得なかった。

 勢いよく隣を見ると、

 クスッ…

 と笑って、テーブルに頬杖を突き彼女を見ていた薔は、不敵に返した。

 「ほらもう言った…」

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