※※第169話:Make Love(&Sex aid).11







 「おっ、お勉強は、どうしますか?」
 ナナはドキドキしながら、屡薇を見送って(※神対応)リビングへと戻ってきた薔へと尋ねてみた。

 “お散歩までお部屋で遊びましょ?”
 “はーい!”
 何かを察知したのだろうか、花子は豆と嬉しそうに奥の部屋へと向かう。


 そして、

 ひょいっ

 「おまえもうしてたのか?」

 薔はテーブルの上にあったノートを手にしたのだ。




 ……あああああああああ!!






 まるでリトマス紙状態のナナが、全力で制止にかかる前に、

 ぱらっ…

 ソファに座って、彼はノートのページをめくり始めた。

 「……何だこれ?」










 ……あわわわわわわわ!

 突っ立ったまま、ナナは口をぱくぱくさせている。

 ぱらっ…ぱらっ…

 薔は落ち着き払ってノートに書かれた文章を読み進める。
 静かな部屋にはページをめくる音がやけに大きく響く。




 ざっと読んでみた彼は、ノートを閉じて元に戻すと、

 「ナナ、」

 そら優しい微笑みと共に表紙をトントンと人差し指で叩き、そら優しく問いかけてきた。

 「おまえがリクエストしたんじゃねぇだろうな?」






 ぶんぶんっ…

 ナナは一所懸命に、首を横に振って応える。

 「ちがいますよ!そちらはっ、こけしちゃんの、醐留権先生ラブシリーズとやらで」
 「問答無用だ。」


 ……ひえぇぇええ!

 ※ちなみに醐留権先生ラブシリーズではない。




 慌てふためく彼女へと、不機嫌となった薔は立ち上がりじりじりと迫る。

 「俺のいねぇとこで読んでたみてぇだが、詰めが甘かったな…」
 「ででですから、それはっ、こっこここここけしちゃんの、ごっ、ごるっ…」

 そしていきなり、

 グイッ――――…

 ナナは思わず逃げようとしたのだけど、腕を掴まれ強引に抱き寄せられてしまった。










 「俺だっておまえにまだあんな事してねぇだろ…」

 後ろから抱きしめて、薔は耳もと囁く。


 「す、すみません…、あの…、薔になら…わたし、されても構わないのですが…」
 ドキドキ赤くなって、ナナは正直に小さく応える。


 「へえ…」
 ふっと笑った彼の吐息は、あたたかく耳を撫で、

 「じゃあ…今からしよっか、」

 手ではそっと、あたまを撫でてきた。





 「え…?で、できるんですか…?」
 ドキッとしたナナは、目をぱちくり。

 「おまえに似合うと思って用意してあんだよ、」
 「すごいですねーっ!さすがは薔ーっ!」
 そんでもって、ただただ大感心。

 ……いずれはされる予定だったなら、何も問題ないか。





 と言いますことで、ナナは身ごしらえタイムと相成りました!

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