おまけ☆アンケの結果や座談会やSSなど
これは、ナナ誕記念で夕月が手にした優勝賞品についてのお話である。
“一日主人公券・3枚つづり”
計算でいくとおよそ三日分、夕月は主人公となれるわけだったのだが、
「俺が主人公でも何も面白くねぇよな。」
くっくっと笑いながら、手作り感満載のチケットを眺めていた。
「如月、いるか?」
「ジム関係でしたら、ありがたく頂戴するのですが…」
「だよなぁ。」
如月も一日主人公には、興味なしだっただめ、
ヒラリ…
夕月はその紙を、ゴミ箱へと舞い落としたのだった。
「損なわれねぇ味っつうのは、意外と不動なもんなんだよ。」
ぶるぶるっ…
その頃ナナは、リビングのソファにて、夕月のプレゼントである“世界にひとつしかない薔の写真集”を花子と一緒に食い入るように眺めていた。
「かわいいっ…!かわいすぎるね…!花子ちゃん…!」
「ワゥンッ…!」
只今ふたりが眺めているのは、まだ彼が3歳くらいの時の写真である。
薔は対面式キッチンで夕食の支度に取りかかっているため、乙女たちはじつにコソコソとたいそうキュンキュンしておりまして、
「うっきゃあああ…!このひと可愛さでわたしたちを殺す気なのかな…!?」
「ワォンッ…!」
真っ赤っかのナナは、だいぶ鼻息まで荒くしていた。
すると、
「おい、」
突然、すぐ目の前よりそら不機嫌な声を掛けられた。
「俺は除け者か?」
あぎゃああああああ!こちらはかっこよさで殺す気ですか――――――――――っ!?
ワオ――――――――――ン!
乙女たちの萌えはやがて銀河へと。
「あっ!でも可愛さでも殺す気ですよね!?」
「あ?」
「ワン(※ナナちゃん、落ち着いて)!」
やっぱりこれぞ主人公!
See you☆
[ 540/540 ][前へ] [次へ]
[ページを選ぶ]
[章一覧に戻る]
[しおりを挟む]
[応援する]
戻る