※※第163話:Make Love(&Public sex).2







 頬や耳が熱くなって、ナナの全身は火照りだす。

 「要するに…どこをとっても俺は全然平気じゃなかったよ、」
 不意に、囁いた薔はくちびるへと触れてくるから、

 「は……」

 彼女の口からは思わず吐息が零れ。




 「ったく、帰ったら今まで以上におまえを可愛がってやろうと思ってたのにな、」

 そして吐息を漏らした隙に、そのくちびるは親指でそっとこじ開けられ、

 「もう我慢できねぇからここでするぞ…いいな?」

 チュ――――…

 応える間もなく奪われた。










 「……っん、っ…は、」

 くちづけと共に舌が舌へと触れ、ナナのカラダはふるえる。

 ぎゅっ…

 としがみつけば、腰を抱かれ、

 ちゅっ…くちゅっ…

 「ん…っ、ん……」

 ふたりがくちづけを交わす音は、まるでやわらかな風に乗ってゆくかのようで。


 ぐいっ…

 キスの最中、顎を持った手はさらに口を開かせ、

 「んん…っ、っん、」

 深くへと、舌が滑り込む。



 呼吸を忘れてしまうほど、夢中になって、甘い匂いに早くも体内からやられてしまいそうで、

 「ん…っふ、ぅん…っ、」

 気持ちよさにナナの頬へは涙が伝う。


 その涙は、ゆびで拭われ、

 「は…っ、ん…っ、」

 ゆっくりと動くくちびるは艶めき、学校の屋上だというのに下着はすでにびっしょりと濡れていた。



 やがて、

 …ッ…ちゅぷっ…

 「はあ……ぁっ、ン、」

 くちびるから離れたくちびるは、なめらかに顎へと滑り、

 プツッ…

 ブレザーもリボンもそのままで、ブラウスのボタンが外されだす。


 「や…っ、あっ、薔…っ、」
 ナナは甘ったるい声を上げ、

 「どうした?全部脱がしてほしいのか?」

 手を休めることなく、彼は首筋へとキスをつづけてゆきます。

 「脱がしてほしいなら脱がしてやるぞ?」






 「……っふ、う…っ、」
 ここで全部脱がされてしまうのかと、恥ずかしくて仕方ないのに構わなくも思う自分が恥ずかしくて、もはや頭の中が真っ白状態のナナはじわぁっと涙を滲ませ、

 「ばか、今からそんな顔すんな…」

 ファ――――…

 全てのボタンを外すことはなくブラウスをかなりはだけさせ、背中へ片手を滑り込ませた薔はブラのホックをすんなりと外したのだった。

 プツンッ…

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