※※第163話:Make Love(&Public sex).2







 …ひぇぇぇぇぇえええ!

 そら険しい雰囲気を悟った草先くんは、思わず口から魂を放り出しそうになったのだけど、

 「あああああっ!薔っ!」

 テンション急上昇となったナナさんは、ガタンと立ち上がりけっこう声を張り上げた。

 「今、薔のお話をしてたんですよーっ!」

 と。






 ……三咲さん、相変わらず素直だな!

 周りはその素直さに、赤面してから震撼した。


 「そしたらすんごく会いたくなっちゃったんですけど、会えましたーっ!」
 はしゃぎまくるナナが、ばか正直にここまでつづけると、

 「そうか、」

 どこからどう見ても、薔の機嫌はよくなった。




 (な、なるほど、ここでこういう表情を見せればいいのですか…!)
 何とか魂を留めた草先くんは、怯えながらその様を観察。


 「おまえな、やたら可愛いこと言うんじゃねぇよ、今度こそ犯っちまうぞ?」
 「ほええ!?」
 (こっ、今度こそ…!?)

 結果的には君、ナイスアシストだよ。


 「良かったねぇぇ、ナナちゃぁん。」
 「微笑ましいよねぇ…」
 隊長と隊員は、あたたかく見守っていたんだとさ。
















 ――――――――…

 そして予定通りに、半日での下校となりました。
 明日の入学式に参加する吹奏楽部の皆さんやなんかは、本日も部活動がある模様です。


 「帰るぞ?ナナ、」
 ここでもちゃんと、薔が彼女のクラスまで迎えにきて、

 「あっ、はい!」

 元気よくナナも返事をし、ふたりは仲良く手を繋ぎ教室を後にしました。




 (ぼくも、学んだことを実践して早く彼女ほしいな…)
 惚れ惚れと見送っていた、草先くんだったが、

 (でも、現実問題実践できる人がいないから、まだまだ彼女できない…)

 ホロリとしだした。



 (あとでゾーラ先生ぇにぃ、色々聞いちゃおうぅ。)
 にっこにこのこけしちゃんが質問攻めしたいのは、もちろん、“彼氏の様子はどうだったのかぁ?”でございますよ!

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