※※第161話:Make Love(&Licentious).91







 運よく舞妓さんともすれ違うことができ、やがて歩いてやってまいりましたは風趣を感じる街並の、祇園でございます!


 ここにきて突然、

 「じつは、この近くで着物のレンタルを予約してあるのだよ。」

 と、醐留権が切り出してきた。


 「さすがはゾーラ先生ぇぇ。」
 こけしちゃんはニコニコと大感心。

 そして、醐留権は、

 「暮中ももちろん、三咲の着物姿を見たいだろう?」

 微笑み、薔へと確かめた。
 これぞさすがはゾーラ先生かもしれない。




 「…意地悪りぃ眼鏡だな、」
 いじわるさ加減ではひとのことまったく言えませんが、薔もやはりナナの着物姿は見たいようで。

 「そういえば、男性着物もあるそうなんだが、」
 と、醐留権が明かすと、

 「薔も着てくださいよ!」

 ナナがすぐさま食いついた。


 「俺に似合うと思うか?」
 「思います!心から似合うと思います!写真撮りたいです!」
 そんでもって、彼の問いに見事なまでの即答。

 「何でしたら、女の子のお着物でもとっても似合うと思っ」
 「そこでぶち犯すぞ?」
 「えええ!?」

 ここまで来て青姦はやめて!




 ……女の子でも似合いそうだな……

 周りはこころのなかでヒロインに賛同した(※こけしちゃんの場合のみそれ相応に変換と、ゾーラ先生の場合は彼女が悦ぶから口にしたほうが良し)。




 と言いますことで、

 「よし行こう。」

 一同は着物のレンタルショップへと向かったのであった。
















 ――――――――…

 種類も豊富な着物の中から、自分の着たいものを選ぶことができまして。
 可愛い色合いや綺麗な柄やなんかに、目移りもしちゃいます。

 ちなみに、ナナが着るものはすべて、彼氏が選びました。






 (よくよく考えたらわたし、初めてのお着物だよ…!)
 着付けの最中、ナナはドキドキワクワク。

 「そんなに緊張しなくて大丈夫ですよ?」
 「あっ、はい、」
 笑顔の優しい品のあるお姉ちゃんが、着付けをしてくれまして。

 着々と、ナナは初めての着物を纏ってゆきながら、そろそろ彼氏とふたりっきりで行動したいなと、思ってみたりしていたのだった。

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