※※第159話:Make Love(&Attachment).89
「花子ちゃん、喜んでくれるといいですね!」
ふたりで選んだプレゼントは、可愛くラッピングされてから当日に届けてもらうこととなりました。
ナナは早くもウキウキしております。
「そうだな、」
その様子に微笑んだ薔は、彼女と手を繋ぎ歩いている。
じつに、ムードはラブラブのなか、
ぐぅ…
突然、ナナのお腹の中から腹ペコのサインは鳴りました。
「いっ、今のは、わたしですよね!?」
「他に誰がいんだよ、」
ナナさんは恥ずかしさのあまり真っ赤となり、薔はまたまた笑いを堪えていて、
「昼飯食って帰るか?」
「えっ!?いいんですか!?」
ふたりはレストランにて、ランチタイムと相成ったようでございます。
――――――――…
ピンポーン
ナナと薔と花子と、たまに豆という、愛の巣のチャイムが鳴り響いた。
“きっと豆くんのご主人様ね、”
“花子ちゃん、すぐわかるなんてすごいっ♪”
わんこたちは仲良く、玄関へと向かいます。
ガチャ――――…
花子が巧みに、ドアを開けると、
「あ、花子ちゃんこんにちは、一晩中俺の豆を預かってくれてありがとうね?」
「ワン(※どういたしまして)!」
「ワンッ(※ごしゅじんさま、おつかれさま)♪」
そこには案の定、屡薇が立っておりました。
「徹夜したから俺すっげえ腹減ってんだけど、薔ちゃんは嫁さんと出かけてんのか、残念。」
お出迎えしてくれたのがわんこたちのため、笑った屡薇はすんなり納得した模様です。
そして、
「豆はまだ花子ちゃんと遊びてぇんだろ〜?」
と、尻尾を振る豆を抱っこした屡薇は、花子をお誘いしてみた。
「よかったら花子ちゃんも、俺んとこで昼飯食う?」
「ワンッ(※既製品でお願いね)!」
と言いますことで、花子は初めてお隣さんにお呼ばれしてあげたんだとさ。
…………あれ?
この状況、大丈夫、なのか?
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