※※第158話:Make Love(&Make Love!).8







 「こんな可愛いお土産があったとはね…」
 醐留権は感心しながら、こけしちゃんへと微笑んだ。

 「ありがとう、大切にするよ。」





 「エヘヘぇぇ、これで拭くとほんとぉぉにぃ、ピカピカになるのかなぁぁ?」
 「桜葉がやってみてくれるかい?」

 どうやらお土産は、メガネクロスのようでして、

 「この黒猫がねぇ、ゲイちゃぁんみたいだったからぁぁ。」
 「なるほど、」

 こけしちゃんは念入りに、彼氏の眼鏡を磨いてあげた。


 「まさか胡桃沢のお土産は、車内で堂々と渡していたコンドームかい?」
 「うんぅぅ。」
 「…さすがだね。」

 ……結局、コンドームにしちゃったんだ。













 「こちらお土産です!恥ずかしいんですけど、お揃いにしちゃいました!」
 未だ彼シャツを堪能しているナナが、元気よく差し出しましたは、

 3つの、バッグチャームだった。
 おそらく、ゴールドのわんこがモチーフである。
 あ、ゴールデンなわんこか!



 「花子ちゃんの首輪にも、付られますよね?」
 と、はしゃいでいると、

 「あぁ。ありがとな?ナナ、」

 笑った薔はさっそくチャームを、尻尾をフリフリの花子の首輪へと。



 ……きゅんっ

 「しゃ、写真撮ってもいいですか?」

 たいそうときめいたナナは、うっとりと申し出た。




 「おまえの生脚をか?」
 「ちがいますよ――――――――――っ!」
 「ワンッ(※ラブラブでいいことです)♪」


















 ――――――――…

 「どうしよう…何の違和感もないよ…」

 一冊のBL漫画を何度か熟読した真依は、ソファへと横になった。

 「むしろちょっと…、ハマりそう、BL…」





 こけし姉さんの名を是非とも叫びたいところであるが、テーブルの上に置かれたBL漫画の隣には、とある白い封筒が置かれていて。


 「はぁ……」

 大きな溜め息をついた真依は、その封筒を静かに見つめ、呟いたのだった。

 「これを…ちゃんと渡したら、あたしはあのひとを諦めよう…」















 …――And it's if new love can be begun...

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