※※第158話:Make Love(&Make Love!).8






 グチュッ…グチッ…グチッ…

 「あ…っ、まらっ、イくっ、イっちゃ…っ、」

 ナナは思わず、彼の服をつよく掴む。


 「今度は、一緒にイこっか…」
 薔は彼女を、抱きしめながら突き上げて、

 「ん…っあ、っ、イくう…っ、」

 ナナは思いっきり、甘えるみたいにしがみつく。





 ちゅっ…

 「可愛いな、おまえ…」

 すると髪を撫でながら耳にキスをされて、囁かれ、それがまた極上の快感となって、

 「あ…っ、あっ、あっああっ、」

 戦慄いたナナは絶頂を得た。

 「あ…っああああぁぁぁっっ!」

 ビクビクンッ…!ビクンッ…!






 「く…っ!」
 ほぼ同時に、薔も射精をして。


 ドクッ――――…!

 「あ…っは、あっ、あっん、」

 子宮目掛け熱く注がれるなかでも、ふるえつづけるナナはずっとイキっぱなしで。




 「そろそろこいつは抜いてやるよ…」

 ズルルーッ…

 「あっ、あ…っ、んんんっっ…」

 激しく動いているのに、ローターは引っ張られ抜かれていき、

 …ッ…プンッッ…

 「ああっっ!」

 床へと姿を潜めた。







 トロォッ…

 ふたりぶんは、攪拌し卑猥に泡立っている。


 「溢れ出してきた…ここ、」

 ぐいっ

 薔は彼女の脚を持って、深く深くへと攻め立てる。

 「まだまだ中に出されんだろ?」




 「あ…っ、あんっ、あっ、ん…っ、あっっ…」
 ナナは彼へと無我夢中でしがみつく。




 淫されるばかり、

 そのなかで、ふと、

 「ナナ…」

 甘く見つめながら、吐息でくちづけるかのように薔は囁いたのだ。

 「おまえも厄介な奴に愛されちまったもんだよな…」







 「あ…っ、…っん、」
 囚われてゆく、心も躰も。

 全てが奪われてゆくことは、例え厄介だったとしてもどうってことないだろう。
 愛して止まないのだから。


 そして、

 「それでも…俺はおまえを、」

 愛を告げるくちびるは、愛を返したいくちびるすら奪ってしまったのだった。

 「愛することしかできねぇんだよ…」









 チュ――――…

 「ん…っ、ふ…っ、」

 舌と舌も、絡まりだす。

 体液で艶を帯びたソファは、淫靡に軋んで重なるふたりを浮かべ。



 ぎゅっ…

 キスを交わしながら、ゆびを絡められた。

 「は…っん、ん…っ、」

 吐息を漏らすことも、赦されないほど、深遠へと。




 昇りながら堕ちてゆく、

 比類などない、触れていいのはただ、

 …――――――あなただけ。

 溺れる眩暈すらも、甘く。

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