※※第158話:Make Love(&Make Love!).8







 「ええっ!?これに着替えていいんですかぁ!?」
 真っ赤になったナナの声は、思わずちょっと裏返った。
 驚き方が意味深でもある。

 「全部脱いでからな?」
 ソファにふんぞり返る薔は、妖美に笑っていて、

 「俺の目の前でやれよ?嫌だっつう選択肢は端からおまえに与えてねぇぞ?」

 有無を言わせぬエロティックに、従うしかありません。




 「恥ずかしい…んですけど…」
 とか言いながらも、ナナはおもむろに服を脱ぎ始め、

 「知ってる…だからやらせてんだよ、」

 見つめる彼は意地悪く微笑んだりするから、えもいわれぬ羞恥はますます高まります。


 「はぁ…っ……」
 ナナの息は、どうやっても乱れる一方で、

 「興奮してんだな…、すげえエロい顔してる、おまえ…」

 背もたれに片腕を乗せ、流れるような視線を送るだけの薔は言葉を容赦ない。


 「あ……っ、……ん、」

 パサッ…

 衣服は艶かしく、床へと散り、

 「なぁ、」

 彼はゆびを差し、痛いところを突いてきた。

 「そこ…何でもうグショグショに濡れてんだ?」







 ビクンッ…

 「あ…っ、あの…っ、」

 顔を火照らせ、触れられているかのようにナナは感じちゃって、

 「ただ見られてるだけで、そんなに濡らしちまったのか?」

 言葉のひとつひとつが、まるで愛撫のようで。

 「それとも…あんだけヤった後もずっと期待に濡らしてたのか?」










 「……っ、ん…っ、」

 キュウウンッ…

 思い出したりもして、奥まで疼いちゃいます。

 「脱ぎながら股擦り合わせて…やらしい女、」
 薔はすべてを、どこまでも見透かすかのように、

 「おまえは無意識だろうけどな…音、聞こえてくんだよ、」

 そっと、距離を感じさせず、やさしく耳打ちするかのように、

 吹き掛ける。





 気づいてみると確かに、クチュクチュという音は微かに立っていて、ナナは瞬く間に頬を赤らめる。



 「俺は別に、止めろとは言ってねぇだろ?」
 と、薔は言いますけれど、

 「……っん、う…っ、」

 何とか、じんじんして仕方ないアソコを動かさないようにしながら、ようやくパンツも脱いで、

 ファサッ――――…

 一糸纏わぬ姿になってから、ナナはゆっくりと彼のシャツを羽織った。

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