※※第158話:Make Love(&Make Love!).8







 仲良く夕食の後には、仲良く二度目の花子のお散歩も済ませました。





 「ぷはーっ!お散歩の後のお水は、美味しいですねっ!」
 ゴクゴクとミネラルウォーターで水分補給したナナのこのはしゃぎようは、高鳴るばかりのドキドキを隠すためだと思われる。

 すると、

 ぐいっ…

 不意にペットボトルは、横から奪い取られた。

 ドキッ!としたナナの隣、薔は彼女の飲みかけで水分補給をすると、

 「そうだな、」

 やさしく微笑んで。





 真っ赤のナナは俯くと途端に大人しくなり、ミネラルウォーターはテーブルへと置かれてしまった後、

 「なぁ、」

 見下ろすようにして、薔はイジワルに確かめてきたのです。

 「お仕置きされんのが、そんなに嬉しかったのか?」







 心臓がまた、切なく跳ねる。
 見透かされているということは、とうにわかりきっている。

 それなのにいつだって、胸は高鳴りときめいちゃうから困るくらいに虜なのだ。




 こくん…

 俯いたまま、ナナは小さく頷いて、

 「へぇ…悪い子だな、」

 耳もとへくちびるを寄せた薔は、フッと笑った。



 「……あっ、」
 それだけで全身は、ゾクゾクとふるえあがり、

 「それじゃあ、ナナ、」

 くいっ…

 少し離れた彼は彼女の顎を持ち上げると、妖しい微笑で誘ったのだった。

 「俺の言いなりに、なってもらおうか…」
















 ――――――――…

 ギシッ…

 ふたりして及んだベッドでも、何度もキスを交わしていた。


 「……んぅ…っ、」

 じゅっ…と上唇を吸われて、ふるえた躰が抱き寄せられる。


 くちゅっ…

 ゆっくりと、舌は口内へと滑り込み、

 「……んぅっふ…っん、」

 感じれば、さらにつよく抱きしめられて蕩けてしまいそうで。



 ほんとうに時折、当たる眼鏡が何だかくすぐったくて、それも気持ちよくて、

 ちゅっ…ちゅぷっ…

 吸いつきあうように、やわらかく舌と舌を絡める。





 ふと、やさしく背中を撫でた醐留権の手は、

 プツンッ…

 服のうえからブラジャーのホックを、いとも容易く外した。

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