※※第157話:Make Love(&Endearment).88
目の前で、やけに目立つ超絶イケメンが非常に退屈そうにしている(君は奏兄さんを探してないのか?)。
周りの女の子たちは色めき立ってヒソヒソコソコソ。
ゴクリ…
(おっ…、男の子だった…!!)
真依は手に汗握る。
この様子に気づいていた薔だが、気づかないフリをしておりました。
そんでもって、しばらく本棚の影から目で追っていた真依は、
「やっぱり…、買ってこ…」
ボーイズラブコーナーへと戻っていったんだとさ。
――――――――…
お腹も満たされた乙女たちは、アミューズメントパークのほうへ来ちゃってました。
「プリクラも撮ったし、さんにんで何か歌おう!記念に!」
「らじゃあぁ。」
「歌いたいですけど、わたしそんなに歌知りません!」
しかもプリクラまで撮った後の、カラオケタイムの模様です。
……お土産はちゃんと、買えたのかな?
「もろびとこぞりてにする?」
「ナナちゃぁんの十八番ぉぉ。」
「えっ!?いいんですかぁ!?」
そんでもって、初っぱなからもろびとこぞりてで飛ばしていっちゃいますよ!
「もしかして、三咲さんて、クリスマスソングだからもろびとこぞりてが好きなの?」
「あぁぁ、なるほどぉぉ。」
「えええ!?」
ナナは真っ赤になりましたけれど、そういうことにしておいていただけるとありがたいかも。
「ああ!じゃあ、あたし合いの手入れる!」
「胡桃沢先輩ぃはぁ、合いの手上手ですよねぇぇ。」
「えへへっ、そうかな?」
「あいのて…、あいのて…」
またまた辞書を引きだす、ナナ。
「三咲さん!始まっちゃうよ!」
「えっ!?あっ、はいっ!」
結局、“合いの手”の意味についても辿り着くことなく、歌い始めちゃいました。
「“も〜ろびと〜こぞ〜り〜て〜”♪」
「イェス!」
もろびとこぞりてで合いの手って、難易度高かったな。
…――それでは舞台は、本屋へと戻しましょう!
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