※※第154話:Make Love(in Private room).86







 ぐいっ

 不意に、強引に顎が持ち上げられた。


 「……っぁっっ…!?」

 最奥が突かれ、ナナの躰は跳ねる。



 限界もいいところで、思いっきり鳴き声を上げようとした。


 その瞬間、

 ちゅうっ…

 吸いつくようにくちびるは、塞がれたため、

 「ぅ…っ――――――…っっ!」

 キスで声が呑み込まれているうちに、願いはようやく届いたのか他に誰もいなくなった模様だ。


 「……っ!」
 そのなかで、薔も奥へと勢いよく射精を。




 ドクッ…ドクッ…!

 「んは…っ、」
 精液が注ぎ込まれながら、くちびるはゆっくりと離されてゆく。


 ガタンッ…

 狭いこのなかで、自分がどうされているのかわからなくなるくらい、気持ちがよすぎて。


 「やらしいよな…、感じすぎだろ、おまえ…、俺もいっぱい出しちまったぞ…」

 グッッ――――…

 「ひぅ…っ、」
 休む間も与えずに突き上げ、薔は不敵に微笑むと、

 「次…イく時も、たくさん搾り取れよ?」

 キュッ…

 乳首をゆびで愛撫し始めた。



 「ぁ……っんっっ…」

 ビクンッ…

 ナナの躰は、卑猥に跳ね、

 「おまえはもっと、自分の可愛さ自覚しねぇとダメだぞ?」

 甘く見つめ、薔は吹き掛けました。

 「わかんねぇなら教えてやる…、おまえはかわいいよ、ナナ…」







 ビクビクンッ…

 「ぁ…っっ、」
 するとナナはまたまた、感じすぎて収縮。

 「……っ、」
 薔は切なげに躰をふるわすと、激しく腰を振る。


 そして、

 「もしまた俺から離れてみろ?躰中縛り付けて何処にも行けなくしちまうからな…」

 射抜かれそうな彼の狂気に、至上の悦びは満ちた。



 やがて、

 「あぅっっ!」
 「く…っ!」

 ほぼ同時に、ふたりは達せたようで。


 「ん…っ、ふっ、」

 直後に奪われたくちびる。

 それだけではなく、余すとこなく奪われてゆくことを決して止められはしなかった。

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