※※第150話:Make Love(&Invitation).84






 「……っ、く…っ、」

 激しい収縮に、堪えた薔は、

 「10回も腰振らねぇうちに、出ちまいそうだな…」

 ようやく動き始めました。










 グチッ…グチッ…グチュッ…

 「あ…っん、あっ、は、あ…っ、あっ、あ、」

 突かれだすとますます思考はぶっ飛び、おかしくなりそうなナナは唾液を垂らして喘ぐ。


 「……っ!」
 言葉通り、動き始めてすぐに薔は射精して、

 「あああぁぁっっ!」

 すぐにまたナナもイけていた。



 ドクッ…ドクッ…

 子宮を目指す精液が、熱い。
 中は収縮も熱も増してゆく。




 「もう泡立ってきたな、」
 薔は動きを、休めることも、緩めることもなく、

 グッッ…

 「んああぅっっ…!」

 容赦なく突き上げました。

 「いっぱい出してもっとグチャグチャにしちまうか…」










 ギチッ…ギチッ…

 「ひ…っ、あ…っ、あっ、あ…んっ、」

 奥を突かれつづけるナナの濡れた柔肌へは、いくつもの痕がつけられ、

 「きれいに混ざり合ってんぞ?二人分、」

 耳もとへくちびるを寄せると薔は甘く囁く。

 「おまけに俺たち、二人してびしょびしょだ…」








 ズチッ…グチュッ…

 「ああああぁぁぁっっ!」

 彼にしがみついて、ナナは絶頂を得た。

 「…くっ!」
 ほぼ同時に、薔も二度目の射精を。




 「は…っ、あっ、」
 注ぎ込まれるなかで、ディープなキスも交わして、

 ギッ…ギッ…

 体液で、卑猥に艶めいたソファは止まずに軋む。




 ふと、繋がったままのキスの最中、

 「目ぇ開けて、俺を見ろよ…」

 くちびるが触れ合うほど近くで、薔は命じて。


 「ん…っぁ、あっ、んっ、」
 善がるナナは本能で従う。





 その濡れた髪を、しなやかに撫でると、

 「ナナ、」

 彼はやさしく笑って、告げたのでした。

 「おまえを愛しすぎて、俺はどうかしてんな…」









 「……っん、薔…っ、」
 ナナは彼の手に、自らの手を重ねる。


 でしたらわたしもどうかしてます……

 そう、描いた気がした。









 堕ちゆくように、躰を重ね、抱きあえば、

 囚われてゆく、甘く甘く、毒牙すらも凌駕して。













 たくさんの愛は深まり、春休みは、つづきます。














  『Are all men wolf?』

[ 359/540 ]

[前へ] [次へ]

[ページを選ぶ]

[章一覧に戻る]
[しおりを挟む]
[応援する]


戻る