Ｆ･Ｂ･ＤⅣ

※※第１４５話:Make Love(ClimaxⅤ).80

　「1本でイっちまったのか？」
　「あっ…あ、は、んあっ、あっ、」
　イっているあいだも容赦なく、ゆびが抜き差しされだす。

　グチュッ…グチュッ…

　「なぁ、さっきの答え早く聞かせろよ、」

　いやらしい音が立つよう、薔はゆびを動かしながら、

　「指は何本欲しい？」

　耳にキスして囁いた。

　「ずっと…1本でいいのか？」

　「や…っ、ぁっあ、」
　「だったら、ちゃんとこの口で言ってくんねぇと、」

　クチュッ…

　「は…っ、あ、」

　胸から滑らせた手が、顔の向きを変えさせそっとくちびるをこじ開ける。

　「あ…っ、さ…んっ、」
　熱い息を上げるナナは、無我夢中で振り絞った。

　「さんぼ…っ、ほし…っ、」

　「よくできた…」
　薔はフッと、笑うと、

　「望み通り増やしてやるから、今はこの唇俺に寄越そうか、」

　くちゅっ…

　そのままくちびるを奪いにきた。

　「ん…っ、ふっ、」
　舌が絡まりだせば、重なる快感に身震いして、

　ヌチュッ…

　「んんんっっ…！」

　ゆびは増やされてゆく。

　ヌチッ…ヌチッ…

　2本動かされると、愛液はかき出されるよう次々シーツへと垂れ、

　ちゅくっ…ちゅぱっ…

　ディープキスも淫らに、口内からくちびる、そして顎へと唾液で濡らして舌が絡まる。

　…ッ…ヌグッ…

　そして3本目が増やされ、

　「ぁ…ふっ、ン、」

　跳ねたナナの躰は薔の肌を滑った。

　グチュッ、グチュッ…グチャッ…

　「んんぅ…っん、ふっ、」

　中でゆびが、ばらばらに動きだす。

　そうすればキュンキュンとゆびを締めて、擦れる感覚が激しくなる。

　ちゅぷっ…ちゅぷっ…

　「は…っん、んぅっん、」

　くちびるとくちびるも熱く濡れすぎて、呼吸なんて二の次で、

　「んっっ！」

　ナナは達した。

　「は…ぁっ、」

　ゆっくりくちびるが離され、唾液が糸を引くなかナナはだらりと彼にもたれ、

　「俺の指もだいぶ、ふやけちまったな、」

　ツプッ…

　薔はちょっと浅いところまでゆびを抜いたのだ。

　「見ろよ、とろっとろだ…」

　「ん…っ、もっ、らめ…っ、」
　涙にも濡れるナナは、甘えるよう彼にすり寄り、

　「ダメなら、抜いてやる、」

　浅い部分でもずっと擦っていた薔は、ゆびを抜こうとしたのだ。

　「や…っ、まら、抜いちゃ…っ、」

　ナナは上擦った声を上げたが、

　プチュンッ…

　「んぅ…っっ！」

　素早くゆびは抜かれたため、潮吹きは起こった。

　ピュッ…ピュッ…

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