※※第145話:Make Love(ClimaxX).80







 「ほっ、ほっぺ…っ、」
 ナナは吐息混じりに答える。

 「両方?」

 くちゅ…

 「……っん、」

 顎を持って、まずは右の頬へと舌を滑らせ薔は確かめ、

 「みぎ、だけ…っ、」

 熱い息を、乱しゆくナナ。




 「他には?」
 彼はいやらしく、舌を這わせながら言葉を吹き掛け、

 「他…はっ、な…っ、…あ、」

 ふるえながらナナは振り絞った。

 「薔じゃなきゃ…っ、やっ、ぁ、で…っ、みんなっ、蹴飛ばし…ましたぁっ…」








 「おまえそれ、本当か?」
 「は…いっ、」

 薔はちょっとだけ離れ、彼女を見つめると、

 「そっか…、偉いぞ?ナナ、」

 微笑んで、あたまをなでなでしてきまして。




 キュンッ…

 「……あっ、」

 ナナは切なく何ヵ所か、締めつけられちゃって、

 「ここで声抑えさせてから、行こうと思ってたが、」

 ちゅ…

 やさしくくちづけた薔は彼女を抱きかかえた。

 「やめた、ベッドで抱いてやる。」














 ――――――…

 「は……あっ、」

 パジャマのボタンが少し外されてから、覗く肌に次々とキスが落とされる。

 「あ…っ、あっ、」
 ナナはカラダをふるわせながら、甘ったるい声を上げ、

 「もっと、鳴いていい…」

 薔は残されていたボタンを外し始めた。

 「壊れるくらいに鳴いたら、寝かせてやるよ…」









 「は…っ、んっ、」

 見下ろされると射抜かれたようで、背筋までふるえて泣けてしまう。

 「そんな顔して、煽っていいのか?」

 ファ――――…

 ボタンが外されたパジャマは、左右へと広がり、

 「ご褒美なんだから、」

 ちゅ…

 さらに露となった肌へも、薔は何度もくちづけてゆく。

 「優しくさせねぇと、ダメだろ?」







 「ん…っ、ん、あ…っ、」

 やさしくなくてもいいのに…

 言いたいけれどそれより先に、嬌声が零れだす。



 くにゅっ…

 「ぁあ…っん、」

 双丘はやわらかく、愛撫されだし、

 「ここ揉まれんの、好きだよな、」
 「ん……あぁっ、あ、…は、ぁっ、」

 乳腺がやさしく刺激されて、下着はどんどん濡れて重みを増す。



 ちゅっ…

 汗で濡れた肌へのキスは、時折痕をつけて。



 「あっ、あ、それっ、イくっ、イっちゃ…っ、」
 「ん…、俺にもちゃんと伝わってくるよ、…イキな、」

 ギシッ…

 ベッドは大きく軋み、

 「んああぁっっん!」

 ビクンッ――――…

 ナナは達した。

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