※※第145話:Make Love(ClimaxX).80







 玄関のドアを、閉めてすぐに、

 チュ――――…

 ナナは強引にくちびるを奪われていた。



 「ん……」
 背中はドアへと当てられる。

 花子は尻尾をフリフリ、お部屋へと向かいまして。






 「はぁ……」
 視線を、甘く絡めた。

 ちゅっ…ちゅ…

 吐息も徐々に絡めながら、まだ、舌は絡めない。


 「んぅ…っ、ん、」

 髪から頬へと、そっとゆびが伝ってゆく。



 「は……ぁ、っ、」

 くちゅ…

 やがてゆっくり、舌は絡められていきました。








 「ん…っ、……は、」
 片手で腰を抱かれる。

 ちゅっ…ちゅぷっ…

 絡まる舌が悦びを流し込み、抱かれていないと立っていることができない。


 「は…ぁふっ、ん…っん、」
 滲んで溢れる涙が、ゆびで拭われる。

 ぬぷっ…

 「……っん、ん…っ、」

 ふいに、舐めながら舌を深く滑り込まされ、

 ビクビクッ…

 ふるえて仕方がないナナは薔のシャツを掴んだ。




 ぬっ…ッ…ちゅくっ…

 「んぅ…っん、ふ、」

 上顎を舐められ、ゾクゾクするほど気持ちがよくて、

 「ぁ…んっ、……ん、」

 深まるキスは甘い。
 甘いけれど容赦なくて窒息してしまいそう。






 「んんんっ…」

 ナナはぶるりとふるえると、

 「っんん!」

 イけてしまった。





 「はぁ…っん、…ぁっ、」
 「おまえの躰すげえ熱い…」
 くちびるを顎へと滑らせながら、薔は彼女へ着せたジャケットを脱がし始め、

 「や…っ、ダメ…ですっ、」

 それは彼のものだったため、ナナは抜けゆくちからで引き留めようとした。




 すると、

 「どうして?」

 キスを止めない薔は、妖しく笑って囁きました。

 「俺自身より、おまえはこいつと触れあいてぇのか?」








 「あ…っ、」

 ナナは素直に、手を離すことしかできなかった。

 キュ…

 「そうじゃなくて、ここだろ?」
 離した手は、取られて肩へとまわされ、

 「あいつらに触れられたとこ全部、俺で消してやるから言ってみな、」

 バサッ――――…

 ジャケットは床へと落とされた。

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