※※第143話:Make Love(&Sex aid).7
「桜葉、どこか寄りたいところはあるかい?」
電話を切ったこけしちゃんへと、穏やかに醐留権が尋ねてきた。
すでにチェックアウトは済ませておりますので、こちらはベンツの車内でございます。
そして、こけしちゃんはたいそううっとりと口にしました。
「えぇぇとねぇ、寄りたいところで真っ先に浮かぶのはぁ、ゲイバーなんだけどねぇぇ、」
…………ゲイバーだと!?
さすがな返しに、ゾーラ先生は美形キャラなのにも関わらずびっくり仰天。
キラッキラァァの瞳で、第一の希望を述べたこけしちゃんではありますが、
「ゾーラ先生ぇとならぁ、どこにでも行きたいよぉぉ?」
にっこにこと、彼を見て言ったのでした。
「そ、そうか、なら、ドライブでもして帰ろうか、」
「やったぁぁっ。」
ゲイバーには行きませんが、こけしちゃん大喜び。
そもそも只今、14時を回ったところくらいでございます。
「あぁぁ、あそこのふたりはぁ、カップルなのかなぁぁ?」
「どれのことを言っているんだい?」
……100%なんてもんじゃない確率で、男同士で歩いているカップル(かは定かじゃないけど)だと思う。
こけしちゃんとゾーラ先生も、楽しい週末を送れそうな予感!
――――――――…
「羚亜く〜ん!おはようのチュウしよ〜!」
「うわぁ!愛羅さん!?おはようって言ってももう、午後だよ!?」
初の醐留権邸にて迎えた朝というか昼下がりは、熱烈なキスから幕を上げた模様だ。
「いいからあ、チュウしたらエッチもしちゃお!」
「ええ!?」
…まぁ、ふたりとも下着姿だけど…
「ちょっ、愛羅さん、そこ…触んないで…っ、」
「どうしてえ?気持ちよさそうなのにい、」
羚亜くんよ、ホワイトデーはとっくに過ぎているよ?
でもこれがいつもか!
……まぁ、ゾーラ先生はこけしちゃんとドライブしてくるみたいだから、ここまできたら喰われるしかないわ。
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