※※第142話:Make Love(&Melliferous).78







 「……相変わらずきめぇな、」

 雰囲気はそら険しいが、薔は静かにノートを閉じた。

 「今回は少し感動しちゃいましたねっ…!こけしちゃんはすごいっ…!」
 ナナは、義兄弟設定にホロリを覚えたようだ。



 「あー…、桜葉のやつ、わざと今日寄越しやがったな?」
 「はい…?」
 髪をくしゃっとやって、呟いた彼の隣ナナは目をぱちくりさせて、

 「おい、ナナ、」

 薔は早くもノートを、テーブルの上へと置いちゃいました。

 「こいつについては、今日はここまでだ。」






 「えええ!?」

 びっくり仰天したナナは、思わず叫んだ。

 「正しい流れを、教えてはくださらないんですか――――――――――――っ!?」

 あーっ、ぁーっ…(※エコー)











 「正しい流れも何も無えよ、そもそも兄弟じゃねーだろ。」
 「それもそうです!」

 …どうやらナナさんは、正しい流れへの流れがなにげにお気に入りらしい。









 「花子、」

 薔は花子を呼び寄せる。
 花子は大喜びで、ご主人さまのもとへと。


 リビングにみんな揃うと、

 「まずは花子だな、」

 尻尾を振って喜ぶ花子のあたまを、薔が笑いながらなでなでした。



 ゴクリ…

 何事かと思うナナは、息を呑んだのでした。

















 ――――――――…

 「あ…っ、愛羅さ…っ、…きつっ、」
 シャワーを済ませてから、羚亜と愛羅ははやくもひとつになっておった。

 「羚亜くんのもいつもより、おっきいかもお…」
 上になってゆさゆさと、愛羅は腰を振り、

 「それっ、ダメ…っ、」

 羚亜はぶるりとふるえる。



 「これがいいのお…っ?」
 「ダメ…だってぇ…っ、」

 グチグチと回してみると、性器と性器は擦れあい、

 「は…っ、あ、ッ、そ…こっ、」

 羚亜はカラダを反らす。



 いつもとちがうエッチというなら、責める立場を逆転させてほしかったところではあるが、

 「愛羅さ…っ、」

 セックスの最中に、ふと、羚亜は彼女の手を取ると、

 「これっ、似合うとっ、思った…からっ、」

 スッ――――…

 指輪をはめていった。






 「羚亜くんたら…っ!大好きだよおっ…!」
 愛羅は、大感激して彼へと抱きつく。


 「あ…っ、締めない…でっ、」
 「ムリ…っ、だって、嬉しいんだもんっ…!」






 ……ちなみに、この日のために羚亜は、醐留権邸でお手伝いのアルバイトをさせてもらったようであります!

[ 236/540 ]

[前へ] [次へ]

[ページを選ぶ]

[章一覧に戻る]
[しおりを挟む]
[応援する]


戻る