※※第126話:Make Love(&Charge).66







 バタン――――…

 やがて、無事に帰宅です!


 「ワンッ!」
 この日は花子のお出迎え有りで、みんな仲良くリビングへ向かったのでした。














 ――――――――…

 花子のお散歩中も特に異常はなく、夕食やお風呂を済ませた後は、リビングでまったりと月9鑑賞でございます。


 『この部屋の照明も、カーテンも、全ておれがコーディネートしたんだ!きちんとアフターフォローまでさせてくれ!』
 『無理よ!あなたとはもう無理!アフターフォローなんていらないわ!』

 どうやら、主人公はインテリアコーディネーターのようなんですが、

 「なぁ、」

 ソファにふんぞり返る薔は、隣のナナへと問いかけた。

 「おまえが観てえっつうからこれにしたが、面白れぇか?これ、」







 「なんでですかぁ…?いい話じゃないですかぁ…」
 ナナはすでに、ホロリの最中。
 ちなみにこのドラマ、本日初めて鑑賞しております。


 「俺には、何でアフターフォローについて揉めてんのかすら、よく見えてこねぇんだが、」
 「わたしは、“あふたーふぉろー”ってのが何なのかが、よくわからないんですけど、いい話だとは思います…、あのカーテンすごくキレイなんで…」
 ある意味月9よりこちらのほうが、ドラマチックである。
 のか?



 『そもそも君は何でそんなに、アフターフォローを拒否するんだ!?』
 『あなた、馬鹿でしょ!?思い当たる節がないとでも、言いたいわけ!?』
 テレビでは男女が何やら、激しい口論を繰り広げていたかと思ったら、

 『お、おれは本当は、君のアフターフォローをしたいだけなんだ…』
 『うそ…』

 どうやら仲直りへと、持っていかれる模様だ。





 ………………か、感動っ!


 ますます涙腺が緩む結果と、なったナナさんは、

 「薔っ…!」

 涙を拭いながら、勢いよく彼を見た。

 「“あふたーふぉろー”って、何ですかぁ…!?」



 …――――――今頃かい!










 「……フッ、」

 ………………あれ?

 辞書を登場させることなく、とうとう薔は片手で口元を覆い、肩をふるわせ笑いだした。




 「ど、どうなさったんですか?とうとう、あふたーふぉろーについて揉めている原因とやらが、わかったんですか?」
 「違ぇよ、おまえが可愛すぎんだよ、」

 …………えええ!?




 真っ赤っかになった彼女のまえ、薔はしばし笑っていたのだけど、

 「はぁ……」

 ふと、呼吸を整えるよう深く息をし、ナナを見てやさしく微笑んだ。

 「続き、観なくていいのか?」

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