※※第126話:Make Love(&Charge).66







 放課後、です!


 「おい、」
 たいそう不機嫌な薔は、ナナへと声を掛けた。

 「何でおまえが着てんだよ、」






 「だ、だって、薔が着ないんですもん…!」
 圧倒されたナナは、少しだけ後ずさる。

 「こいつはあの阿呆が寄越したもんだぞ?今すぐ脱げ。」
 「ちょっ、ちょっとですね、あのっ、わたし、脱ぐんだったら自分で脱ぎま…すっ!」



 あ――――――れ――――――――っ!!

 ※強引に脱がしていますが悪代官とかじゃなくて立派な彼氏です。



 それより、ゾーラ先生はとうとう、眼鏡→阿呆で確定なのか?




 (教室ですんごいことしてらっしゃる――――――――っ!)

 公衆の面前でR指定シーンに突入なのかと、周りはなにげに昂る。







 ハァハァ…

 結局セーターを、脱がされてしまったナナさんは、

 ふわっ…

 ちゃんとブレザーを、着せられておりました。

 「帰るぞ?」




 「あ、はいっ、」
 真っ赤で若干息を荒げるナナの手を取り、歩いていった薔はきちんとセーターも持って行ったんだとさ。





 「あたしも、羚亜くんのどれか、脱がしていいっ…!?」
 「愛羅さん!?ここではダメだよ!」

 つまり、ここでなければ良いようだ。










 (ナナちゃぁん、そろそろ脱がされたかなぁぁ?)
 じつは、ナナがセーターを着た理由は、こけしちゃんに勧められたからなのでございました。
















 ――――――――…

 帰り道。

 いつものように手を繋いで、イチャつきながら歩いているなか、

 「ナナ、振り向かずによく聞け。」
 「はい…?」

 ふと、彼女にしか聞こえないような声で、薔は言ったのです。

 「後付けられてるみてぇだ。」







 「えっ…!?」
 赤面したナナは、ブラウスの中をちょっと覗き込んでから、

 「そっ、そんなに、目立ちますかね…!?」

 慌てた。


 ……いやそれ、付けたひとに言っても…

 って、そういう意味じゃないよ!






 「でもこちら、付けたの全部、薔ですけど!」
 「おまえはもう、勘違いからして淫乱だな。」
 「えええ!?」

 あいも変わらずイチャつくふたりですが、

 尾行については、どうなった!?

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