※※第137話:Make Love(&Kissy).74






 「あ…っ、…は、」

 耳たぶだけで、ナナは感じてしまう。

 「触ってほしかったなら、素直に言えよ…」
 薔は耳から離した手を、頬へそっと滑らせてゆく。





 「だって…」
 次にゆびは、熱い息を上げるくちびるへと伝い、

 「物欲しそうな視線ばっか、送ってきやがって、」

 クチュッ…

 こじ開けられた。

 「俺のが我慢できなくなっちまったろ。」











 くちゅっ…

 初っぱなから、濃くて深い、ディープキス。


 「ん…っ、は…っ、」
 あたまにまわされた手が、髪へゆびを絡め。

 ちゅっ…ちゅぱっ…

 音を響かすくちびるとくちびるのあいだ、舌が絡まっている。



 否応なしに砕けてしまう腰は、片手で抱き寄せられ、

 ぎゅっ…

 ナナはもたれるようにして、薔へとしがみついた。








 「は…っ、ん…はっ、」

 淫らなキスを交わしていると、ふたりのあいだ、唾液はとろりと糸みたいに垂れて落ち。

 「……っ、ん…っ、」

 ビクンッ…

 ナナは念願のくちづけに、濡れゆく躰をふるわせ、

 「ん…っん、んんんっっ!」

 達していた。






 「は…っ、ぁ…ふっ、ン、」

 それでもキスはつづき、ナナは彼へ身を預ける。


 すると、

 スッ――――…

 スカートはまくり上げられていった。










 クチュッ…

 「んっっ、」

 ビクッ…

 パンツをずらし、ソコへとゆびか這う。



 「ん…っ、は…っぁん、」

 舌は抜かれ、ゆっくりとくちびるが離されてゆくと唾液は糸となり、

 「前も後ろもグショグショだよ…」
 「や…っ、あっ、…あ…ん、」

 くちびるは顎へと滑り、愛液を絡め動くゆびはクチャクチャと音を立てる。




 そして、

 「ナナ、」

 彼女の服の裾を、掴んで少し持ち上げると、

 「触ってほしいなら、自分で脱げるよな?」

 薔は妖しく微笑んだ。

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