※※第137話:Make Love(&Kissy).74







 ぽへぇーっ…

 帰り道、ナナはなんだかぼーっとしておった。



 「おまえ、元気ねぇな、」
 薔は彼女の顔を、覗き込んで、

 「ああぁっ、薔…っ、」

 ウルウルッとするナナは、彼に抱きつきけっこう大声で言いました。

 「わたしっ、2年になっても薔とおんなじクラスがいいですよーっ!」

 ってね。




 「………………、」
 薔は一瞬、無言となったのだけど、

 ふわっ…

 「ナナ、」

 彼女のあたまをやさしく撫で、言ったんです。

 「そこの公園のトイレで、犯してもいいか?」










 ……ぇぇぇぇぇええええ!?





 「なぜにそうなるんですかーっ!?」
 「おまえが可愛すぎるからだろーが。」

 …えええ!?


 結局のところ、これでナナは真っ赤っかの元気になりまして、

 「まだ寒いじゃないですかーっ!」
 「犯りゃあ熱くなるだろ。」
 「どひぇーっ!」

 周りにはいっさいお構いなしに、ふたりはたいそうイチャイチャと歩いていっちゃいました。













 コロ…

 棒つきキャンディを口内で転がし、その後ろ姿を見送っていた見ようによっては清楚な女の子が、ひとり。


 彼女は咥えていたキャンディを手に持ちかえ、反対方向に歩き出すと、

 「か〜わいいっ、」

 ニヤリと笑って、ピンクに光る飴玉へと舌を滑らせたのだった。

 「待っててくださいね、…“先輩”♪」









 …――――――Are you who?

















 ――――――――…

 バタン…

 やがて、帰宅です!



 ドアを閉めたとたん、

 くいっ

 ナナの顎は強引に持ち上げられ、

 チュッ――――…

 くちびるが奪われた。





 「ん…っ、」

 ナナは思わず、鞄を落とす。




 ダンッ――――――…

 背中はドアへと、押し当てられ、

 ちゅっ…ちゅくっ…

 「……っん、ふ…っ、」

 無我夢中で舌を絡めた。





 ぬっ…

 絡める最中に上顎を舐められ、堪らなくゾクゾクする。

 ガクッ…ガクンッ…

 腰は砕けること必至。


 「は…っ、……ん、」

 ぎゅっ…

 片手でその腰は抱かれ、ナナはもはや泣きながら薔へとしがみついて、

 「は……ぁっ、」

 …ッ…ちゅぷっ…

 舌は抜かれていきました。






 じわぁっ…

 濡れゆく、下着。

 「は…っ、ぁっ、」

 イけそうだったのに…と、寸止めされてまた濡れる。






 「も…っ、イジワル…っ、」
 涙声を振り絞れば、涙はゆびで拭われて、

 「よく言うよ、」

 不敵に微笑んだ薔は、彼女の耳もとへくちびるを寄せると、

 「離れたくねぇくせに…」

 言葉を吹きかけた。






 それはまさしくその通りだ。

 「は…っ、ん、」
 ナナの下半身は、否応なしに疼く。





 そして、

 「安心しろ、」

 囁きはやさしく、目には見えない絶対的な鎖だった。

 「何があっても、俺がおまえを離してやんねぇから…」

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