※※第132話:Make Love(&Apical).70







 バタン――――――…

 帰り道でもそらイチャついてました、

 帰宅ですよ!






 (答えあわせ…、そうだよ、答えあわせだよ!)
 花子のお出迎えはなく、ドッキドキのナナは薔と共にリビングへと向かいまして。




 帰ってすぐに、甘いムードへ突入かと思いきや、

 「やけに大人しくなっちまったな、」

 ブレザーを脱いだ薔は、笑って、ソファにふんぞり返ってしまった。





 (…………あれれぇ?)
 ナナはキョトンとし、

 ちょこん

 と、控えめに彼の隣へと、座ってみたのです。






 そんでもって、

 ちらり

 と、薔を見る。


 「なに可愛い目つきで見てんだよ、誘ってんのか?」
 堂々と告げ、彼もナナを見ていた。



 よって、

 「あ、あのっ、」
 「なんだ?」
 じれったくて、いてもたってもいられなくなったナナさんは、ついに言っちゃったのだ。

 「帰ったら答えあわせをするのでは、なかったんですか…?」

 と。









 「ふーん、」

 ツッ…

 妖しい笑みで、薔は彼女の頬をゆびの背で撫でる。

 びくっ…

 鼓動が跳ねるなかのやさしい手つきに、ナナの躰は瞬時に反応して。



 ギッ…

 ふたり並んだソファは、僅かに軋み、

 「だから誘ってたのか?」

 囁いた薔はナナの、耳へキスをした。

 ちゅっ…










 「ん…っ、」

 耳に触れるくちびるの感触が、快すぎてナナはふるえる。

 くちゅ…

 ゆっくりと、舌は這い。



 「あ…っ、あああぁぁ…」
 ゾクゾクと感じて仕方ないナナは、早くも涙目となって、

 「やっ…ぱり、エッチな、ことっ、だったん…っ、ですよね…っ?」

 何とか確かめてみた。





 「まだ答えあわせは、してねぇだろ?」
 「だって…っ、わたしっ、ひとつ、しか…っ、浮かばな…っ、…あっ、あ…っ、」
 そのままビクビクッと、感じつづけていると、

 スッ――――…

 ふるえるくちびるに、人差し指をそっと当てられた。




 「今は言うなよ?」
 薔はひどく耳もと、クスリと笑う。

 「ん…っ、ん、」
 ナナは気持ちがよすぎて、涙を伝わせた。





 「そうだな…、おまえがちゃんと頃合い見れたら、」

 そして薔は、離した人差し指で涙を拭うと、

 「くれてやろうか?一番に欲しがってるやつ…」

 くちびるを奪いにきた。

 チュ――――…

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