※※第94話:Make Love(&Intercrural sex).40







 こけしちゃんズルームにて、こけしちゃんと醐留権は向かい合って座っておりました。


 「つまらないものしか出せませんが、こちら芋焼酎ですーっ!」
 「司くん、私はいちおう、ここまで車を運転してきたのだが、」

 戸惑う醐留権に、芋焼酎の入ったグラスを差し出した司は、見事なまでにマスクァレイジャーへと変身を遂げていた。


 ……それきっと、お父さんの嗜好品とやらだよね!?





 「司ぁ、下でゲイちゃぁんとぉ、遊んでなさいぃ。」
 「姉ちゃん、ゾーラ兄ちゃんと喧嘩しちゃダメだよお?」
 こけしちゃんがおっとりにおいてプリプリと言い聞かすと、司は素直に部屋を出ていきました。








 「………………、」

 しばしの、沈黙は流れましたが、

 「桜葉、すまなかった…、君を巻き込みたくは、なかったのだが、」

 先に醐留権が、気まずそうに口を開いた。




 「もう落ち着いたかもぉ、あたしもぉ、ゾーラ先生ぇの都合とか、考えてなかったしぃぃ。」
 深呼吸してから、返すこけしちゃん。


 「よくよく考えたらぁ、ゾーラ先生ぇのお兄さぁんだもんぅ、結婚式に招待されたことは、とぉっても光栄なことよねぇぇ。」
 そして彼女が、ニコニコと納得すると、

 「桜葉…」

 惚れ直しちゃった醐留権は、こんな一言を発したのである。

 「実は、式場の近くには落ち着いたホテルがあるんだ、終わったら桜葉と、そこでゆっくりしたいと考えている。」

 とね。





 するとこけしちゃんは、たいそううっとりと返しました。

 「喜んでぇぇ、行きますぅぅ。」






 醐留権はちょっとだけ、姉弟というものは流石だなと、更なる感心を目の当たりにしちゃったのでした。

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