※※第94話:Make Love(&Intercrural sex).40
(あぁぁ、司ぁ、それはお姉ちゃぁんの特権なのにぃぃ。)
しっかり盗み聞きしていたこけしちゃんは、ニコニコと憤慨した。
「お邪魔するよ、」
「むさ苦しいところですが、どうぞーっ!」
司の案内で、むさ苦しさなど微塵もないこけしちゃん宅へと、醐留権は足を踏み入れたのであった。
ちなみにご両親はこの日、仕事の都合でまだ帰って来ておりませんでした。
(どぅぅしようぅ、さすがはゾーラ先生ぇなのぉぉ。)
おっとりにおいて慌て始めたこけしちゃんは、とりあえずコソコソとキッチンへ逃げ込もうとした。
しかし、
「さ、桜葉、」
見つかっちゃったよ。
「何をやっているんだい?」
このとき、既に寛ぎスタイルだったこけしちゃんは、いわゆるハイハイをしながらキッチンへと向かっておったのです。
ぎくぅぅっ
とする、こけしちゃん。
そんな姉に向かって、大きな箱を抱える司は、大きな声を掛けたのでした。
「姉ちゃーん、ゾーラ兄ちゃんの話もちゃんと、聞いてあげなきゃダメだよお?」
ってね。
……司くん、君は実に、
現金でございますな!
――――――――…
「何か、いっぱいお菓子を買っていただいて、ありがとうございます…!」
「別に気にすんな、」
ナナはバイトを終え、迎えにきた薔と手を繋いで夜道を歩いておりました。
「今夜は星がキレイですね!あっ、でもきっと、薔と見上げてるからこんなにもキレイなんですね!」
「口説いてんのか?」
そしてふたりは、寒さなんて何のそので、あたたかく寄り添いながら歩いていったんだとさ。
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