※※第94話:Make Love(&Intercrural sex).40







 そんでもって、放課後であります!



 「羚亜く〜ん、一緒に帰ろっ?」
 教室には、はしゃぐ愛羅が彼氏を迎えにやってきた。

 「愛羅さん、たまには俺が教室まで迎えに行くよ?」
 「ダメっ!2年の女子って、けっこう野獣なんだから!」
 「うん?」

 一瞬キョトンとした羚亜と、必死になる愛羅は、手を繋ぎラブラブと帰っていった。





 「おおおっ…!モモちゃんと羚亜くんは、相変わらず仲良しですね!」
 「まぁ、そうだな、」

 後ろの席から、感心するナナとやや呆れ気味の薔は、そんなふたりを仲良く見送っておったんだとさ。















 手を繋ぎ、帰路に就いたナナと薔を、グラウンドで部活中の黒熊くんが発見した。


 「もうすぐクリスマス…、わたくしも彼女ほしいでありま」
 「ゴルァァア!!ベェェンンン!!」

 うっとりと見上げていた黒熊くんの切実な呟きは、千国先生の巻き舌によって遮断されました。



 「その走り方はやめるぉぉお!!グラウンド3周してこぉおい!!オルァァア!!」
 「はひー!」
 千国先生の熱血指導により、ベンジャミンは急いでグラウンドを走り始めた。
 3周だなんて、千国先生は意外と、優しいんだね。


 (本気の千国を一人占めとは、ベン先輩、羨ましいッス!)
 そんな千国先生ですので、野球部の部員くんたちには、意外と人気があるようです。














 ――――――――…

 ナナと薔がいつも通り、イチャつきながら歩いていると、

 「OH〜!マサの娘さんと〜、マサの娘さんがぜんぶの世界でいっちばん大好きなかたサーン、待って下サーイ!」

 やけに胡散臭い声がちょいお久しぶりに、後ろから聞こえてきたのである。





 「ぎゃあ!ハリーさん!?それほんっと恥ずかしいんで、もうやめてくださいってばーっ!」
 「別に構わねーだろ、」
 「えええ!?」
 「HAHAHA〜!」
 ナナだけがやたら真っ赤になりまして、

 「その節はタイヘン、お世話になりマシタ〜!」

 ハリーは深々と、あたまを下げたのであった。





 「俺たちは特に、何もしてねーよ、」
 「そうですよ!ハリーさんが勇気を出したからこそ、ですよ!」
 薔とナナが当たり前のように、返すと、

 「OHHHH〜、」

 顔を上げたハリーは、潤みまくった瞳で言ったのです。

 「ワタクシ〜、おふたりの結婚式には、牧師サンを務めさせていただきマスノデ〜!」

 ってね。






 「けけけけけけけっ、けっ…」
 「アンタ牧師じゃねえだろ。」

 ※ナナは笑っているわけではございません。




 「しらかんしゃいましらぁっ!」
 「おまえ、大丈夫か?」

 ※ナナは「舌噛んじゃいました!」と言っております。




 「HAHAHA〜!仲良しサンデスネ〜!」
 ハリーだけが高らかに、笑っておったのでした。

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