※※第124話:Make Love(&Lewd).65
しばらくまた練習してから、
「そろそろお昼にするぅぅ?あたしお弁当ぅ、みんなの分持ってきたんだぁぁ。」
お昼休憩となりました!
「さすがはこけしちゃん!」
「美味しそう!」
ナナと愛羅は、すぐさま食いつく。
「桜葉は気が利くね、」
「俺、喉渇いちゃった、」
醐留権と羚亜も、お昼に向かう。
すると、
「俺んとこも、持ってきたぞ?」
……………………え?
なんと、バッグの中から、おそらく提案者であろうな薔もお弁当を出してきたのだ。
(つ、作ったのは、もしや…)
ゴク…
キャラ弁のときの件もあるので、何人かは息を呑む。
「わぁあ、薔っ、すごいです!」
ナナだけがやたら、はしゃいでおるが、
「おい、」
不機嫌になった薔は、有無を言わせぬ目つきで訂正した。
「作ったのは、おまえだろ?」
ナナのはしゃぎようは、ピタリと止まり。
「余計なことは、言わずに食えよ?」
「は、はいっ…!」
そんな彼女に今度は、そらやさしく薔は微笑みかけました。
……料理上手のイメージが、そんなに嫌なのかな?
何人かはそう思い、もう把握しているこけしちゃんは終始にっこにこです。
(暮中が作ったのか、)
キャラ弁のときに同席していなかった醐留権であるが、すでに正しい答えを導き出していた。
――――――…
「美味しいね、羚亜くん…、薔さまの手作り食べたなんて知られたら、あたし今度こそ暗殺されるね、はい、あーん、」
「美味しいよね、愛羅さん…、大丈夫、俺も食べてるから暗殺のときも一緒だよ、愛羅さんも食べてよ、」
お昼中に暗殺の危惧をする羚亜と愛羅は、会話自体がもうバカップル。
そもそも羚亜は、ヴァンパイアだし。
「ゾーラ先生ぇ、あたしの手作りはいいからぁ、ぜひとも彼氏の手作りをぉぉ…」
「桜葉!?」
とか言いながらも、こけしちゃんは醐留権に玉子焼きを食べさせたりしちゃってた。
でもこけしちゃん、ゾーラ先生むせちゃうよ?
そんでもって、
「これ朝も食べましたけど、すっごく美味しかったですよ!」
はしゃぎながら大声で、おそらく余計なことを言っているナナは唐揚げを頬張ろうとした。
そのとき、
ジッ
隣より、めっちゃ見つめられたのである。
…………はわぁぁあ!?
まさか余計なことを言ってしまったんじゃあ、と思ったナナは、その通りなんだけど恐る恐る隣を見た。
すると、
「おまえ、」
「ちちちち近い!近いですよ!おカオ!」
急接近されちゃいまして。
余計なことについてを指摘するのかと、思いきやな薔は、
「一人で食ってんじゃねーよ。」
と、ちょっと不機嫌に言ってきたんです。
………………え?
ナナは目をぱちくり。
「でしたら、あの、薔も召し上がればよろしいかと、」
「おまえが食わせろよ、」
…………ぇぇえ!?
「皆さん見てますけど!」
「うるせぇな、あいつらだってやってんだろ?おまえもやれ、はやく。」
……ぇぇぇぇえええ!?
……だから、ご機嫌ななめなのか。
何人かは納得をし、すでに納得済みのこけしちゃんはニコニコと目を凝らす。
…――――じつに楽しい、ランチタイムだ!
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