※※第124話:Make Love(&Lewd).65







 (俺、入っていけない…)
 もはや羚亜は、得点の管理を行うことに必死。




 「羚亜くーん!がんばってーっ!」
 「薔っ!かっこいいです――――――っ!」
 「あぁぁ、男と男の肉弾戦ぅぅ…」

 バレーは自分らの練習どころではない。





 パサッ――――…

 「しまった!」

 薔は難なく、スリーポイントを決めますと、

 「諦めろ、俺の勝ちだ。」

 Tシャツで汗を拭った。



 (かわいいっ!)
 ナナはめっちゃときめき、

 (エ、エロい…!)

 周りはそう思った。
 こけしちゃんはシチュエーションに、またしても悶え死にしそうです。







 「暮中、私はバスケよりサッカーのほうが得意なんだが、次はサッカーで勝負をしないか?」
 「別にいーぞ?」
 汗を流す薔と醐留権は、新たなる一騎打ちの約束を交わし。

 「それより、セーターはどんなのがいいんだい?」
 「おい、やめろ、触んな。」
 「いい加減許してくれてもいいじゃないか!」
 なんだかんだで、揉めはじめる。





 「ナナちゃぁん…、あたしもぅぅ、ダメぇぇぇ…」
 「こけしちゃ――――――ん!?」

 そんなこんなでみんなして、一休みとなりました。















 ――――――――…

 「桜葉、大丈夫かい?」
 「あぁぁ…、ゾーラ先生ぇ…、あたしにはぁ、お構いなくぅぅ……」
 「どうしてだい!?」
 悶え死にを垣間見てしまったこけしちゃんの額を冷やしながら、醐留権が膝の上で介抱している。


 「羚亜くーん、ボールそっち!」
 「あっ、こっちか!」
 羚亜と愛羅は一休み中も、バレーの練習に励みます。
 そもそもどちらも、球技大会はバレーには出ないけど……







 応援で喉が渇いたのか、ナナがゴクゴクと水分補給を終えると、

 くい…

 ふと、ゆびさきで、肩の髪をかき上げられた。



 ドキッ!

 として、ナナの動きは止まる。


 「もう、拗ねてねーのか?」
 並んで座っている薔は、クスリと笑うと、

 「拗ねてるおまえもすげえ、可愛かったのにな、」

 ツ――…

 「……っん、」

 夜につけたキスマークを、ゆびでなぞったのです。




 そして、

 「なぁ、ナナ、」

 かなり近くで、囁きかけました。

 「こっちはすぐには、消えねぇんだな…」

 と。




 「そ、そう言えば、」
 ナナは今、気づいたようで、
 「まぁ、すぐに消えちまうなら、何度でも付けりゃいい話だが、」
 薔はゆびさきで、肌をなぞる。


 ヴァンパイアといえども、内出血は多目に見ちゃってるのかな?




 そんでもって、

 (雰囲気がもう、R指定…)

 周りはちゃっかり、そう感じ取っていた。
 こけしちゃんは大絶賛悶え死に垣間見中ですので、それ相応に変換する必要がございません!

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