※※第124話:Make Love(&Lewd).65







 更衣が無事に済まされたかは、ご想像願いたいのですが、

 (そうか!このひとは今日、このためにお一人で花子ちゃんのお散歩に行ってらしたんだ!)

 自分で納得を導き出したナナは、今ではもうすっかり上機嫌でした。
 無事では済まされなかったのかもしれない。








 「ナナちゃぁん、胡桃沢先輩ぃとぉ、三人でバレーの練習しようぅ?」
 「うん!」
 「あたしバレーできないけど、よろしく!」
 女子たちはキャッキャと、バレーの練習に取り掛かり、

 「おい、あんたは出てろ。」
 「私も久しぶりに、やりたいのだよ。」
 「いいじゃん、薔くん、要さんも一緒にやろうよ。」
 男子のほうはいささか、揉めておるようだ。







 (あぁぁ、ごめんねぇぇ、ゾーラ先生ぇぇ…)
 こけしちゃんはいったん、うっとりとボールを持ったまんま、

 (あたしのせいでぇ、彼が素直になれなくなっちゃってぇぇ…)

 こころでホロリとした。

 (ほんとぉぉは今すぐにでもぉ、抱きたいはずなのにぃぃ…)





 …――――今の設定はそっちだったか!










 しかし、なんてったってこけしちゃんは、ゾーラ先生には総攻めを熱烈に希望である。

 (大丈夫ぅぅ…、リバかと思いきやぁぁなお話にぃ、仕上げてあげるからぁぁ…)
 「おーい、こけしちゃーん、」



 ……せっかく貸し切りにしたんだから、みんな真面目に練習してよ!













 ――――――――…

 「あぁぁ、ナナちゃぁん、手の持ち方がちゃぁんとなってるぅぅ。」
 「えっ、エヘヘ、教えていただいたから…」
 乙女のほうは今のところ、わりとマイペースに練習しておった。


 そんななか、

 「ギャアアア――――――ッ!羚亜く――――――ん!」

 愛羅がものすごい大声で、黄色い声援を上げたのだ。



 「んんん?」
 「んぅぅ?」
 うるさいなとちょっと思ってしまったナナとこけしちゃんは(※こけしちゃんの場合のみそれ相応に変換)、練習は一時中断してそちらを見た。


 すると…、



 ダンッ――――――…!


 なぜ愛羅はあれほどまでの声援を上げられたのか、バスケのほうは薔と醐留権の白熱した一騎打ちだったのです!




 (かっ、かっこいいっ…!)
 (すごぉぉいシチュエーションぅぅっ!)
 ナナとこけしちゃんもすぐさま、ボールをほっぽり出しちゃいました。

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