※※第122話:Make Love(&Delusion).63






 「ん…っ、ん……」

 ナナの瞳には、じわっと涙が滲む。

 汗も滲み、別の場所にも、じわっと滲み出てくる液はあったが。





 シュルッ…

 リボンは解かれ、乱れて留まり、

 プツッ…

 首筋へキスをされながら、ブラウスのボタンが外されてゆく。


 「…んっ、や…っ、ダメ、です…っ、」
 両手を離してしまったナナは、もじもじと彼の手に触れ。


 「そんな声出しちゃ、ダメだろ?」

 はだけたブラウスのなかへ何本か、ゆびを這わせると、

 ぐいっ

 薔はその顔の向きを、自身のほうへ持ってこさせた。

 「仕方ねぇな、今は塞いどいてやる…」






 「……っふ、ん…っ、」

 再びのくちづけは、初っぱなから舌が誘い出され、

 ツ――…

 素肌を撫で落ちてから、残りのボタンが外されだす。





 ガタッ…

 机が時折、床で跳ねる。

 沈みゆく赤は、教室へと差し込みながらも夜の黒へと向かう。










 ファ――――――…

 とうとうブラウスは完全に、左右へと広がった。

 そして、

 「ん…っ、ン、……っん、」

 つよく抱くようにして、

 プツンッ…

 ブラのホックが、外されました。





 「はぁ…っ、あ…っ、」

 ゆっくり離されてゆくくちびるは、やはり唾液の糸を引かせ、

 「ほんとやらし…、なんて貌してんだよ…」
 「んんん…っ、…あっ、」

 ちょっと切なげにおでこを舐めてから、薔は外したブラを膨らみの上へと乗せる。





 「あんまり、見ないでください…」
 双丘は露となって、ナナは火照った顔で恥じらう。

 「こんなになってんのにか?」
 「だってぇ…っ、」
 薔はゆっくり、乳房を揉み始め、

 「あ…っ、あ…んっ、」

 ビクビクとナナは、嬌声を響かせた。



 すると、

 「イイ声で鳴いてんじゃねぇか、」

 とんでもなく妖しく、耳もとで囁かれちゃったのだ。

 「でも、その可愛い声、俺以外には聞かせんなよ?」









 「……っっ!」
 揉みしだかれるなか、再びナナは懸命に両手でくちを覆い。

 「従順…」
 クスッと笑うと、薔は乳首にゆびで触れたのだった。

[ 468/538 ]

[前へ] [次へ]

[ページを選ぶ]

[章一覧に戻る]
[しおりを挟む]
[応援する]


戻る